スペインの社会保障制度

スペインの医療制度は日本とかなり違います。

一番大きな違いは診察料が完全に無料だということです。

ただしそれには Seguridad Social（セグリダッ・ソシアル）という

社会保障制度に加入していることが条件となっています。

真偽のほどは確かではありませんが以前は留学生や不法移民までもが

申請をすれば誰でも簡単にこの制度に加入できたんでそうです。

ノビオいわく、夏休みの旅行にスペインのビーチリゾートを満喫して

帰りにタダで手術を受けて帰るリッチなドイツ人やイギリス人も珍しくないとか。

医療費無料と言ったってつまりはスペインの税金で賄われているわけで

納税者にとってはなんとも腑に落ちない話ですよね。

さすがに最近はチェックが厳しくなっているようで私もノビオとの結婚が成立して

初めてセグリダッ・ソシアルへ加入することができました。

必要書類はパスポートとそのコピー・住民票・結婚証明書で

地元ヘタフェの社会保障事務所へ行くとものの5分で手続き終了です。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　社会保障事務所

あまりにも早いので逆に不安になって 『もう終わり？ホントに？ホントに？』 と

しつこく質問したら手でシッシッてされました・・・くそっ。

スーパーマーケット

郊外型のショッピングモールには大型のスーパーマーケットが

併設されていることが多く、先日行った Sector Ⅲ（セクトル・トレス）にも

Al Campo（アル・カンポ）というスーパーが入っています。

アル・カンポはフランス系のスーパーマーケットだというだけあって

ウチの近所にある小さなスーパーには無い小洒落たモノが置いてあります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　フレーバー付きの塩

　　　　　　　　　　　　　　　　香辛料入りのオリーブオイル

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 紅茶も種類豊富！

　　　　　　　　　　　　　　お馴染み Bonne Maman のジャム

　　　　　　　　　　　　メープルシロップ（スペインで初めて見た）

お土産選びには最適のスーパーマーケットではないでしょうか。

ところで以前、自分でプリンを作ろうと思ってバニラ・エッセンスを探したところ

近所のスーパーには売っていませんでした。

アル・カンポなら置いてあるかも？と製菓コーナーに行ったらありました。

早速お買い上げ・・・・・はいいのですが。

　　　　　　　　　　　　　　デカくない？（隣りは単三電池です）

フランスのモンサンミッシェル土産にもらうタイプのサブレも買ってみました。

バターがたっぷりでサクサクとして美味しかったです。

最後にコレ、何だかわかりますか？

アル・カンポに限らずスペインのスーパーマーケットでは万引き防止のため

財布の入ったハンドバッグを除いて一切の袋やバッグを店内に持ち込むことが

禁止されています。

通常は入り口に小さなロッカーが設置されていてそこに荷物を預けるのですが

アル・カンポではその代わりにこの機械で荷物に封をします。

使い方は台の横に掛けられた大きな透明のビニール中に荷物を入れて

右端の機械に挟むだけ。

熱か何かがかかるんですかね？ビニールがぴっちり密封されます。

密封されたビニール袋

海外のスーパーは珍しいものがいっぱいあって楽しいですね。

セール

スペインでは7月から夏のセールが始まりました。

私はあまりセールが好きではありません。

なぜならセール中は店内が買い物客でごった返し試着にも時間がかかるし

ぐちゃぐちゃに並べられた商品は見ているだけでゲンナリしてくるからです。

結果、人が少なく綺麗に商品が陳列されたセール対象外のコーナーの物を

買ってしまうことも多く、なぜか損した気分になったりします。

かといって 『セール』 と聞くと条件反射的に “行かなきゃ” と思ってしまうから

不思議なものです。

というわけで。

近所のショッピングモール Sector Ⅲ（セクトル・トレス）へ行って来ました。

ここのモールはいつ行っても人が少なく寂れているのですが

Zara ・ H&M ・ Bershka ・ Springfield ・ Blanco などスペインでお馴染みの

ブランドは一応網羅されています。

　　　　　　　　　　　 H&MもRebajas（レバハス＝セール）だらけ　　　　　　　　　　

来月ビーチへ行く予定なのでビキニとサンダルと帽子が欲しかったのと

それ以外にもワンピースやトップスをあれこれ試着したんですけど、

3時間後買い物を終えてみると H&M で買うつもりもなかった

セール対象外のペタンコ靴を一足買ったのみ。

う～ん、またやってしまった。

今日の朝ごはん

昨日ノビオの実家に晩ご飯をごちそうになりに行きました。

ノビオの両親は私たちの家から徒歩五分のところに住んでいますが

二人の出身地 La Mancha（ラ・マンチャ地方）の小さな村にも

もう一軒お家を持っています。

仕事をしていた当時はヘタフェを生活の中心としていましたが

定年後の今は一年の三分の一以上をラ・マンチャの村で過ごしています。

特に夏場は都会よりも田舎の方が過ごしやすいからと言って

ラ・マンチャに行ったっきり数ヶ月間戻ってこないこともあります。

今年も五月に入った頃からずっとその村に滞在していたようですが

今週久しぶりにヘタフェに帰って来ました。

村のお家は一戸建てで大きな庭があります。

ノビオの両親は二人とも園芸が趣味で庭一面は花と緑で覆われています。

果樹も多く植えられていて昨日も遊びに行った帰りに

庭で取れたイチジクをお土産にとどっさり持たせてくれました。

普通にそのまま食べても美味しいのですが、

ラ・マンチャ地方では Rebanadas（レバナーダス）という薄切りにした揚げパンと

一緒に朝食としていただきます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　果肉は紫色

食べ方は至って簡単です。

生のイチジクの皮を剥いてレバナーダスの上に乗せるだけ。

この朝ごはんはラ・マンチャの農家の人たちが畑仕事をする前に食べるもので

一切れでもかなりの満足感が得られるのですが、

とっても美味しいのでついもう一つもう一つと手が伸びてしまいます。

今朝も三切れいってしまいました・・・。

畑どころか何の仕事もしないんですけどね。

銀行口座

居住許可証が手に入ったところで銀行の口座を開設することにしました。

スペイン、というか外国で銀行口座を持つのはこれが初めてです。

といっても私個人の口座ではなくノビオとの共同名義になります。

結婚のお祝いなどでもらった現金を家に置いておくのは怖いので

この際二人の名義で貯蓄口座でも作ろうかという話になったのです。

実は以前より私名義の普通貯金口座も開設したいと思っていて

近所にある銀行四行に相談に行ったことがあるのですが、

どの銀行も開設に当たってその口座を給与振込み指定口座にしない場合

口座維持料という名目で手数料を取られると言われました。

預金する側がお金を支払うなんて日本の感覚からすると納得がいかず

躊躇したままになっていました。

銀行口座がないと日本からの送金が受け取れず不便なんですけど、

いざというときはノビオの口座かこれからは新しく作る共同名義の口座に

送金すればいいかなーと思ったり。

ちなみにこれまでは極力クレジットカードで支払いをしたり、

クレジットカードのキャッシングを使ってATMで現金を下ろしていました。

さて二人で貯蓄口座を開くべく今回も四つの銀行に話を聞きに行ったところ

貯蓄口座でも口座維持料がかかると三つの銀行で言われてしまいました。

日本だったら預金者は手数料を支払うどころか、

ティッシュとかタオルなどのオマケまでもらえたような記憶があるんですけど。

残るはひとつ Banco Santander Central Hispano という銀行です。

スペイン最大、世界でも有数の大銀行グループだけに

どうせ高飛車なんだろうとあまり期待をせずに担当者と話し始めました。

すると利息は低いけれど手数料のかからない商品があると勧められて

詳しく話を聞いてみると低金利といえど三ヶ月毎の利息が1.85％。

つまり年利に換算すると 7.4％！！

0.1％にすら満たない超低金利時代の続く日本では考えられない数字です。

この利率なら口座維持料払ってもいいんじゃ・・・とさえ思えてきます。

というわけで私的には即決。

ノビオは利息が低いと言っていましたがそれでも満足したようです。

その場で契約しました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　スペイン初通帳

真っ赤過ぎておもちゃのようですがスペインで初めて持った通帳とあって

感慨もひとしおです。