ベッドの上で彼女といちゃつきながら過ごしていた、そんな時に電話が鳴った。
日本にいる母からだった。
耳元で彼女が母との会話を邪魔する。
母 『今話しても大丈夫?』
彼女 『だめで~す』
私 『うん、どうしたの?』
母 『とにかく、すぐに帰国しなさい。』
私 『は!?』
彼女 『だ~め~で~す!!』
母 『大学の総務部長って人から電話があったの・・・。』
私 『先生からも電話があったみたい。これから電話しようかと思ってたんだけど・・・、とりあえずわかった。』
彼女に事情を話し、急遽帰国。
最後の夜は寝ませんでした。(笑)
そして、大学へ・・・出頭。
『君は何をやっているんだ!!!』
『・・・。』
数日後、舞台が理事会に移された。
要するに、こういうことだ。
理事A
『彼は就職活動を終了した後に、すぐに就職した。つまり、学校の授業には参加しないということだ。こんなことを公に認めるわけにはいかない。当然、卒業なんてあり得ない。』
理事B
『卒業前に就職?そんなこと、開校百ウン十年以来聞いたことがない。』
理事C
『しかも・・・、就職して今は失業までしたらしいじゃないか?意味がわからん』
理事D
『君の学業における成績だが・・・、DとFはないけど・・・、2×(A+B)<Cのようだな。今まで授業にはしっかり出席していたのか?』
理事E
『君のゼミは木曜2限で間違いないですね?4年生になってから何回ゼミに出席しましたか?』
よかっぺ
『2回、計90分です。』
被告人席に立たされ、激しく打たれること、2時間。
『では、来週のこの時間に判決を言い渡す。次回も定刻に出頭しなさい。それまでは海外に行かない事。』
みたいな事を言われた。
翌週。
裁判官『○○教授、何か意見ありますか?』
ゼミの教授が助けてくれた。
『よかっぺ君は極めて真面目な生徒です。ですから・・・、私が土曜日に補習を行うということでいかがでしょうか。』
理事が合唱。
『彼の成績で極めて真面目?ゼミの出席回数たったの2回?それも遅刻に早退してるし。どうしたら彼が真面目だといえるのですか?』
就職課の責任者を兼任するQ教授の一言。
『彼の勉学に対する姿勢はすばらしい。ぜひ私もお手伝いさせてください。』
二人がありもしない話しを延々でっちあげ、助けてくれた。
命の恩人という表現が適当でしょうか。
ありがとうございます、では足らないですね。
こうして、誓約書を書かされ、毎週土曜日に1限~4限まで学校に軟禁されることになったのです。
まぁ、もちろん、勉強なんて一度もしませんでしたが。
でも、必ず教授の手伝いをして、お茶をご馳走になる、というスケジュールが確立されました。
(つづく)