85歳女性。要介護2.パーキンソン病、糖尿病、認知症、腰椎圧迫骨折、喘息。

 

女性の父は海軍の将校だった人で、終戦直前に呉から水戸への移動があって、広島原爆の被害をまぬかれる。終戦後、父親の実家のO町に住む。母には優しく子供には非常に厳格な父親だったとのこと。この女性、近所の人たちからは、「**家のおじょうさん」と呼ばれていたそうだ。24歳の時に九州出身の夫と結婚。本年令和3年5月に夫と死別後、長女夫婦と同居。それまでは妹の嫁ぎ先の隣に夫婦で住んでいた。現在、娘の夫とのコミュニケーションに不安があって、元の家に帰りたいとの希望が有る。

 

2021年9月13日

初の施術。マッサージ希望のため、仰臥位、側臥位、座位で指圧、上下肢伸展。高齢の上、満身創痍、それに認知もあるのだが、言葉はしっかりしていて、よく喋られる。女性の生命力は大したものだ。

 

91歳女性。要介護1。平成24年脳梗塞、椎骨動脈血行不全症、アルツハイマー型認知症、左足関節炎(50代で骨折のため)。大手自動車会社の5か所の寮(今はない)と体育館の管理人をやっていたとのこと。現在、夫は週1で別のデイサービスに通っている。

 

2021年8月23日

初施術。仰臥位、座位で施灸。

 

9月20日

2回目の施術。前回のお灸がよかったようで、お灸のあとは体が楽になるとのこと。ただし、認知症のせいだろう、きょうで3回目だとおっしゃる。

79歳女性。要介護1。令和1年12月30日、自宅で新聞の整理を行っているとき、新聞紙を踏んで滑って転倒、腰椎圧迫骨折(L3)。ほかに、両手のリウマチによる変形、糖尿病、骨粗鬆症。本人曰く、骨粗鬆を治すため毎日お腹に注射しているそうだが、おそらく糖尿病予防のインシュリン自注ではないか。夫が平成27年に脳梗塞を患い完全介護となる。

 

2021年8月17日、この日、初めてお灸を施す。仰臥位で手足、座位で腰肩に施灸。最期に、肩を揉み、上肢伸展して終了。ことのほか満足していただいた。

 

ここで、我が施設(デイサービス)の1日を紹介しよう。利用者様はほとんどが高齢者で、要支援1から要介護5までの方が大半を占める。

 

午前9時から利用者様を自宅まで大型車で迎えに行く。10時までにその日の利用者全員(20余人)を施設に受け入れる。コロナ蔓延中のため、施設に入る前に検温とアルコール消毒を実施。

 

利用者様各自が所定の席に着くと、まずバイタルといって、体温、SPO2、血圧を測る。体温が37.5度以上、SPO2が90以下だと、家族に電話して帰宅してもらうことがある。最高血圧が170を超えている人は、その日の運動、入浴、鍼灸マッサージなどを控えてもらう。

 

昼の食事が12時から1時間。おやつタイムが午後3時からの30分。帰宅が午後4時である。それまでの10時から16時までの間に希望者全員が順番に入浴する。ヘルパーさん二人がかりで行う、最も重要なイベントであるが、ヘルパーさんとっては大変な作業である。慣れないヘルパーさんだと、たいてい腰をいためる。

 

機能訓練の方は、朝10時と午後1時に椅子に腰かけての体操を30分かけて全員で行う。これは指先から腕、体幹、脚、足先とほとんどの関節、筋肉を動かす優れものの体操である。個別の運動は、電動ウォーカー、自転車こぎ、ステッパー、筋力マシーン、腹筋マシーンなどを使用して、一人2~3種目、5分~20分程度ずつ行ってもらう。さらに、利用者様によっては、杖や補助車での歩行訓練、立位でのバランス体操などをする。

 

リラクゼーションの方は、ウォーターベッド、脚もみ器、足温器、岩盤浴、酸素ボックスなどを使ってくつろいでもらう。さらに、我が施設独自の鍼灸マッサージのサービスがある。鍼灸マッサージは希望される利用者様全員に対して行う。9時から16時まで、事前に張り出した順番表に従って、一人当たり30分の施術を行う。皆さんに人気があり、利用者様の中では、これを受けたいがために来ておられる方もいるくらいである。

 

娯楽としては、カラオケボックス、麻雀卓が用意されており、好きな仲間同士で楽しんでおられる。数が足らないときは施設のスタッフがメンバーに入ることもある。そのほか、将棋、トランプ、オセロ、ダーツなどが準備されており、各自思い思いに集まって楽しまれている。

 

利用者様の帰宅は午後4時からで、大型車に6人ぐらいずつ順番に送り届ける。5時ごろに全員を送り終えるので、それからは、残ったスタッフで施設内の清掃や翌日のための準備(席決めなど)をし、午後6時にその日の勤めが終わる。