同胞友あり | よかもん人生のブログ

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長い人生の旅路を書き綴ったブログです

ブログ仲間の、「友、遠方より来たる」の一文から昔を回想した

就職のため九州を離れる、40数年前の前日、友達が送別会を開いてくれた

そこで「広瀬淡窓」の漢詩「諸生に示す」を吟謡した、

淡窓は江戸末期、豊後日田、現在の大分県日田市に

私塾かんぎえん(漢字変換できず)を開き門下生4000人と称されるほど慕われた

門下生の中から、高野長英、大村益次郎ら、著名人が輩出した

「諸生に示す」の漢詩は門下生に教えた詩であると聞いている

この漢詩が論語の冒頭文に有る

「学びて之を習う、また喜ばしからず」

「友あり遠方より来る、また楽しからずや、人知らずも恨まず、また君子たらずや」

の一文を念頭に置き作詞されたと言う、全日本漢詩連盟からの一文をお借りして転載する

  
 桂林荘雑詠示諸生  広瀬淡窓
  桂林荘雑詠、諸生に示す
休道他郷多苦辛  道(い)うを休(や)めよ 他郷苦辛多しと
同袍有友自相親  同袍(どうほう)友有り 自(おのず)から相い親しむ
柴扉暁出霜如雪  柴扉暁に出(い)づれば 霜 雪の如し
君汲川流我拾薪  君は川流を汲め 我は薪(たきぎ)を拾わん

(訳)
よその地へ来て苦労が多い、などと言ってはいけない。
仲の良い友だちが出来て、親しみ合うではないか。
朝早く、柴の戸を開(あ)けて外へ出ると、雪のように霜が降りている。
さあ、君は川の水を汲んで来たまえ。僕は山で薪を拾って来よう。


その友達も今は各地に分散し、彼岸に渡った者もいる、又の再会を楽しみに本日の筆を置く。