子供の頃父親に教えられ釣り餌を作った、みみずは簡単で庭に「わらむしろ」を敷いて水を時々やれば
自然にわいてきた、問題は「紅サシ」作りである、その前段階の「サシ」作りは、素焼きの壺に
「サバ」などの頭を入れて置くと、直ぐに大きなキンバエが卵を産み付けに来る、
「ハエ」とはいえ「コガネムシ」のような金属光沢が有り綺麗な物である、
ただ魚が腐るため猛烈な悪臭がしてくると、母から直ぐに処分命令が出される、
壺の移動は大屋根の上と相場が決まっていた、二週間足らずで「キンバエノウジ」が大きく育つ
鼻をそむけながら、「ウジ」を篩い分ける、だが、臭い臭すぎる,におい取りのため煎りぬかを
何度もくぐらせた、においが落ち着いた所で紅く色づけされた「デンブ」の中に入れる
「デンブ」を食べるに従い「ウジ」がピンクに染まっていく「紅サシ」の完成である、
これを釣りに使うと「ハヤ」(オイカワ)が良く釣れ得意満面となった
残った餌は川に流し絶対に成虫にさせない事も教え込まれた、公衆衛生のためである
同じ昆虫でも「トンボや蝶」とは別扱い、
ちょつと可哀想で、少しは成虫に育て逃がした事もある、ほろ苦い思い出だ。