ドラマ ロング・グッドバイ 浅野忠信
昨ブログで触れたマイクル・Z・リューインの、私立探偵アルバート・サムスン・シリーズ第2作、石田善彦翻訳による『死の演出者(1973)ハヤカワ文庫』を図書館から借りだし(冒頭部分を)初出ポケミス版と比べてみたが、石田版はやはり別作品といっていいほど。翻訳ものは手ごわい。
ハードボイルド御三家のひとりレイモンド・チャンドラーの傑作『長いお別れ』に登場するフィリップ・マーロウは、あの名セリフ「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きている資格がない。If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive」で知られる。
これには(わたしも馴染んだ)名訳、清水俊二版(1958)が有名ですが、後に村上春樹『ロング・グッドバイ(2007)早川書店』版が。そして近年、ハードボイルド&ミステリの翻訳で定評のある田口俊樹による『長い別れ(2022)創元推理文庫』版が登場した。名訳ながら清水版は削除部分があり、清水版に馴染んだ読者には村上版は、完全版ながらやや柔い気がするかもで、田口版はこれから。翻訳本の読み比べですね。
写真に写る(詩人中桐雅夫訳の)アントニイ・バークリイ『試行錯誤(1958)早川ポケミス』の翻訳秘話が面白く紹介したかったのですが、長くなりそうなのでいずれ、またの機会に。
雑誌 BRUTUS:ハードボイルド特集 山崎正夫・絵
浅野忠信を描いた上掲イラストは。1950年半ばの東京を舞台に日本版マーロウこと私立探偵増沢磐二が活躍する『ロング・グッドバイ(2014)NHK』。視聴の折には「ちょっと、なぁ」の印象を持ったのですが。さて


