mizusumashi-tei みずすまし亭通信 -18ページ目

中野実:お嬢さん罷り通る(1950)文芸図書出版社

 

ネット買い。届いたばかりの通俗小説・中野実『お嬢さん罷り通る』は同年、淡島千景主演で映画化されています。薬局の小町娘増美(淡島千景)は、柔道に凝って黒帯二段。道場では師範代を務め町へ出てはアンちゃん連中のマドンナ。といった、ラブコメでしょうかね。

 

原作では(結婚に興味がない)増美さんに届いた見合い写真を、見ることもなく友人に渡したことから、見合い相手は映画出演のオファーが来たり、ノンプロ野球のピッチャーだったことから移籍騒ぎが激しくなったり。増美さんはその移籍の後押しを約束させられ騒動に巻き込まれる。

 

増美さんと見合い相手は最後にゴールインするのは見えみえなのですが、その過程を楽しんで。というお話のようですね。

 

田中比左良:装釘

 

東京文芸社版(1956)

 

田中比左良ファンなところからどーしても欲しくなってしまい、価格が程よくさがったのを機に落札しました。田中比左良はざっくりレイアウトを決めるとサクサクと描いていったもののようです。装画・タイトルはひと筆で描き書いたようで、まぁ見事なものです。仕上がりまで1〜2時間といったところでしょうか。

 

東京文芸社の異版がありますね。こちらも田中比左良の表紙絵です。はじめて見ました。珍しいのかも。(写真はネット画像)

 

 

 

田中比左良:挿画

 

嬉しいことに挿絵も挿入されています。戦後は紙質が悪い(仙花紙本といって藁などの混ぜものをした粗悪な用紙な)ところから印刷による再現性が低く、挿絵画家の多くはペン画線による描画をせざるを得ませんでした。それでも、当本は戦後5年を経て本文の用紙などはずいぶん質が良くなっています。

 

大好きな淡島千景で映像化されていますので、そちらも拝見したいところですが。無理かな?

 

久しぶりの青空で

 

南天の実も落ちて