mizusumashi-tei みずすまし亭通信 -19ページ目

Saya

 

図書館から森博嗣『静かに生きて考える(2024)KKベストセラーズ』が届いて。まだ読んでいる途中なのだが、少しだけ昨ブログ『ひらやすみ』に重なるのでとりあげてみたい。

 

多作家でしられる森博嗣は、10年ほど忙しく作家活動をした後に引退とまではいかないまでも著しく執筆量を減じた。現在は国内とも国外とも知れぬ山野に篭って、二匹のシェットランド・シープドッグと(奥さまとも?)静かに&のどかに暮らしていなさるようだ。

 

電話はなくSNSはやっていない。出版社との連絡はメールのみということである。

 

 

森博嗣の作品を知ったのは昨年のことで、作品世界については詳しくない。ただ、工学系の出身ということもあって理詰めな書きようが面白く、それでいて詩歌を引用したりで、乾いた叙情を湛える文体に惹かれる。

 

森博嗣:静かに生きて考える(2024)KKベストセラーズ

 

『静かに生きて考える』は、ひと言でいうならば「孤独についての評価」ということになるのだろうか。「他者のことは気にしない。というだけで、孤独になれる。孤独になりたい、とまず望むことで、この静かな自由が楽しめる。念のために断っておくけれど、けっしておすすめしているのではない」

 

自分がしたいことが、最高に無駄で贅沢に思われたとしても「一人でいるなら、誰でも比較的容易に実現できる。一人なら、周囲から非難される機会もない。自分が無駄だとは思わないように動物はできているから、大丈夫。死ぬまでは、安心して生きられる」そうなのだ。

 

雪 花

 

いっそ、すがすがしいほどにドライに自身を突き放していて小気味いい。個人主義的な身軽さと孤独を手に入れたのだがら、ともあれそれを愉しんでみよう。といったところなのだろう。