坂口良子。石坂浩二の犬神家の一族 | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

映画 犬神家の一族の 坂口良子

 

古書交換所に寄ったついでに角川文庫版、横溝正史の「金田一耕助シリーズ」を二冊いただいてきた。同シリーズは高校生〜二十歳前後に読んだきり。

 

映画では市川崑監督、石坂浩二主演の『犬神家の一族(1976)』の印象が深く、金田一にはやはり石坂浩二だな。ただこの映画で記憶に残っているのは、金田一が泊まる宿那須ホテルの女中はる役の坂口良子と柏屋の亭主久平役の三木のり平かな。ちょっと足りない感じ天然の坂口良子がかわいい。

 

市川崑監督:犬神家の一族(1976)

 

横溝正史:犬神家の一族(1972)  角川文庫

横溝正史:貸しボート十三号(1976)角川文庫

 

金田一耕助は名探偵なのだが、なぜだか予見できる殺人事件を阻止できたためしがない。いつも最後の殺人が起きてしまい、せっかく解決しても間に合わない。

 

このシリーズは、本陣殺人事件(『宝石』1946年4月号 - 12月号)を皮切りに悪霊島(『野性時代』1978年7月号 - 1980年3月号)まで、やはり戦後色の強い(ややゴシック・ホラー系ともいえる)旧家の解体を扱いつつも長く愛された。個人的には、横溝正史の「人形佐七シリーズ」が好きですけどね。