私立探偵ストライク | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

 私立探偵ストライク

 

「ハリー・ポッター」シリーズで知られるJ.K.ローリングが、素性を秘しロバート・ ガルブレイス名義で書いた私立探偵もの。主人公のコーモラン・ストライクはアフガニスタンで片足を失い義足を装着している。そのために過度な聞込みや追跡などによる切断部の痛み、屈託から飲酒に漬かっている。

 

父親は有名なロックスターで、そのグルーピーだった美しい母との間に生まれたストライクだったが、父に捨てられ若くして母が亡くなったこともあり父を憎んでいる。相方の探偵秘書ロビンは短期の派遣社員ながら探偵業務に強く惹かれる一方で、婚約者からは危険な目にも遭うことから強く転職を求められる。

 

オーソドックスな探偵小説でとりわけ新味があるとも思えないがBBCによる映像は地味ながら、実に丹念に制作されていて大人の作品に仕上がっている。日本の放送局をして、この程度の作品がなぜ作れないのだろうといつも思うのだが、コミックの実写化やライトノベルを原作にすがるばかりでは、いたしかたがないか。