誉田哲也。黒木華の〈日日是好日〉 | mizusumashi-tei みずすまし亭通信

 黒木華の映画〈日日是好日〉

 

黒木華の主演映画〈日日是好日〉と〈ビブリア古書堂の事件手帖〉が封切りされ、地味系の〈日日是好日〉は健闘するも〈ビブリア古書堂〉は、黒木が「栞子のイメージからかけ離れている」と、コアな原作ファンからの苦情ゆえか、動員数が伸びず「爆死」とのネットニュースに(黒木ファンの私の)心は痛む。

 

随筆映画〈日日是好日〉は予告編を観た限りではなんともいえないが、頭をやや傾け喪服姿の黒木華は美しい。黒木の従姉妹役は多部未華子。映画「深夜食堂」にも準レギュラーで出演していました。デビュー当時は〝じゃじゃ馬系〟の役柄が多かったが、徐々に落ち着いた役が増えてきた。好哉。

 

誉田哲也:あなたが愛した記憶(2012)集英社

 

原尞の〈沢崎シリーズ〉をオマージュするような書出しで、興信所の調査員・主人公曽根崎英治のもとに、大人びた18歳の女子高生が「調査費用はない。私はあなたの娘だから」と、いきなり人探しを依頼する。どこかで読んだような国産ハードボイルド風に展開するが、作品半ばでがらっと転調する。

 

後半部は誉田哲也らしいといえるが評価の別れるところかもしれない。個人的には楽しませてもらったので悪印象はないが、再読するかと問われなば、さて… ただテレビの(安作りの)サスペンス・ドラマを観るよりは「なんぼか」面白いのでお勧めできる。多くの読者を経てよれよれになった図書館本。