映画 ミリオンダラー・ベイビー（2004）
クリント・イーストウッド監督による低予算映画ながら、アカデミー賞や主演女優賞など数々受賞した作品。31歳女性、遅まきのボクサー志願者に難色をしめすフランキーだったが、その熱意にほだされて… という開始。素晴らしいファイティング・シーンの後に辛い選択が待ち構えている。
「グラン・トリノ（2008）」同様、年月に痛めつけられ（すぎ）た元ボクサー（モーガン・フリーマン）やトレーナー（イーストウッド）の自己憐憫ぎりぎりの描写はやや鬱陶しいが、主人公のボクサー（ヒラリー・スワンク）のアイルランド人らしい？頑固で直截な表情演技によって作品のヴァランスがとれている。
頑固な老人。若いころは、老いたら笠智衆のようになろうと思っていたのに、気がついたらすっかり頑迷固陋な年寄りになりかかっていて… 頑固になっていくというのは、周りの（主に若者の）無理解によるものなのか、孤独慣れして他者との関わりが煩わしいのか。単に経年劣化のようなものなのか。なかなかね…