斎藤美奈子:本の本(2008)筑摩書房
斎藤美奈子:趣味は読書。(2003)平凡社
斎藤美奈子本を取り寄せて読み始めた。分厚な「本の本」は1991〜2007にわたる書評を集めたものだが、小口は辞書風な索引パターンが浮きでる意匠になっていて面白い。ブ厚い書評と言えば1000ページ近い、谷沢永一「紙つぶて―自作自注最終版(2005)文芸春秋社」を思いだすが、こちらも700ページ強もある。人はどれほど本を読めるのか。そして、読後どれほど評論できるのか、ね。
もう一冊、斎藤美奈子「趣味は読書。」10万部突破などと喧伝されるベストセラー本はほんとうに読まれているか。身近にいる読書家に聞いても「案外読まれていない」ようなので、斎藤が代わって読んでくれる(のだそうだ)。言われてみれば、当本に紹介されている計40冊ほどのベストセラー本で、私が読んだ本はまったくない。ない。乙武さんの「五体不満足」とか、斎藤孝「声に出して読みたい日本語」とかね、誰が読んでいるのだろう。
〝本の抜け殻〟シリーズ。フツー本は濡れないようにビニール袋で密閉され、改めてクラフト系の袋に入れられて送られてくる。でも本はわずかながら呼吸しているから、届くころにはほとんど窒息状態なことが多い。とにかく郵便受けに荷物が届いたら、急いで開封してあげる必要がある。