別冊週刊新潮 60周年記念創刊号復刻(2月22日)
新潮社の創業は1896(明治29)年、その60年後の1956年に同社で初めての週刊誌「週刊新潮」が創刊され、そして今年「週刊新潮」は60年、還暦を迎えた。1956年(昭和31年)は戦後10年を経て「もはや戦後ではない」といわれ、所得倍増計画がぶち上げられいよいよ高度成長期に突入する。そうした時期を象徴する俳優として、この年に石原裕次郎が「太陽の季節」でデビューする。また原節子はこの時35歳、同い年の三船敏郎と(佐分利信監督)人妻不倫映画「愛情の決算」を撮った。
週刊新潮の創刊号では、谷崎潤一郎「鴨東奇譚」五味康祐「柳生武芸帳」大佛次郎「おかしな奴」の連載が始まり、石坂洋次郎「青い芽」読切り短編の挿絵は田代光が担当している。ただし鳴り物入りで始まった「鴨東奇譚」は、モデル問題で6回で連載中止になっている。そして、5月8日号より柴田錬三郎の読切小説「眠狂四郎無頼控」の連載が開始される。実は〝みずすまし亭主人〟もこの2月で還暦を迎え(てしまっ)た。
まさに週刊新潮と歩を並べて歩んで、ついに60歳を迎えたのでありました。もういつ死んでも文句がいえませぬ。ということで、知人から当本をプレゼントされたのでした。まことに…