石坂洋次郎：若い人 正続（1937）改造社
こちらはそろそろ冬支度が始まってきています。毎度のことですが雪に降り込められると何もできません。それをいいことに何もしないで（コタツの中で）本ばかり読んでいます。ということで、今冬は少しまとめて〝石坂洋次郎〟を読む予定でいます。戦時中は軍部に睨まれていたこともあって、雌伏の感がありましたが、戦後は「青い山脈」などベストセラーを連発して「百万人の作家」とまで言われました。活躍したのは1970年ころまでだったでしょうか。
とにかく明るくて、ちょっとエッチで軽妙な会話が時代にピッタリ合ったのでしょう。といっても、今どき映画「青い山脈」の、どこがエッチなのかさっぱり判らないよね。ということで、当時本を探しながら〝時代探訪〟読書の旅にのりだすのですが、やはり戦前の作品から攻略しましょう。この作家、私の名前と似ていてちょっといろいろ想い出があります。なんとなく懐かしい。掲載の改造社版は鈴木信太郎の〝らしい〟装幀で素敵です。
石坂洋次郎：若い人（1937）装幀 鈴木信太郎