Fujica35-SE | mizusumashi-tei みずすまし亭通信
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  Fujica35-SE(1959)

還暦をいくらか過ぎた知人が「中学生の修学旅行用」に買ってもらったという「 Fujica35-SE」をいただいた。以後ほとんど使っていないそうでファインダー内のプリズム他の接着がとれて振るとカタカタと音がする。Fujicaのビスは刻みが細く分解は苦手なのだが致し方がない。久しぶりに老眼を使役して分解掃除をした。手元に同型機が一台あるのだが露出計が不調、いただいたものはセレンが生きているようでうれしい。古いカメラを持ち歩いているとこうして施しがある。ありがたい。

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  Fujica35-SE(1959)とFujica35-M(1957)左上

ところで、いただく折りにカメラにまつわる思い出や購入の経緯などを話される。家族のハレの折りに登場したカメラだから当然のこと、カメラはブツでしかないものの思い出も一緒にいただくことになる。そこでFujica35-Mはわが家の初代カメラで錆びて見つかったものを整備した。亡父は農閑期になる冬期間、酒造り杜氏の出稼ぎ先京都でカメラが欲しくなり、新品は当時価格15900円、高額で気が引けたのだろう質屋で買ったと白状した。

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  Fujica35シリーズ

一番手前が Fujica35-AutoM(1962)で、マニュアル操作可能の距離計連動式カメラで、世界発の複式プログラムシャッター機構を実現した。シャッター速度が任意の位置で、まず絞りが調整→絞り調整が限界にくるとシャッター速度が変化する「完全自動の夢のカメラ」と言われた。

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 Norah Jones - Little Broken Hearts

You Tubeでノラ・ジョーンズのアルバムを聴いている。