北村薫「詩歌の待ち伏せ」ふらここ | mizusumashi-tei みずすまし亭通信
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 ふらここや隣みこさぬ御身代

江戸中期の俳人、炭(たん)大祇の句で「ふらここ」はブランコのこと、この時代にこの遊具はあったのですね。隣りが見えないくらいに塀が高いお金持ちのお嬢さんが遊んでいる。ブランコの季語は春で、中国では冬至から105日目「寒食祭」にブランコ乗りの行事があったそうです。この頃は風が強いため炊飯の火は謹みます。そういえばブランコ乗り、春信の版画にあったようななかったような…

 黄泉路かえし母よふらここ押したまへ

こちらは星野慶子の句、母を亡くした幼子の想いが痛々しい。図書館本・北村薫「詩歌の待ち伏せ・上」にこんな俳句が紹介されています。

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もの凄い雪で、さすがに今日は来客はないだろうと多寡をくくっていたら、ぽつんぽつんとおいでになります。道路の状態が悪く移動も大変でしょうにご苦労様です。出かけるも億劫で、終日事務所に籠って昼ご飯もお休みです。ネット古本・中村翫右衛門の自伝「人生の半分」上下巻が届いたりするので、方丈に飽きることもありませんが、かといって仕事に集中もできず散漫な一日でした。反省猿。さて、雪も峠を越えたようですが、よくよく積もったものです。