手塚治虫の「虹のとりで」と仕事納め | mizusumashi-tei みずすまし亭通信
true-9823

昭和31年「なかよし」に1年間連載された手塚治虫の「虹のとりで」鈴木出版によるマンガ選集版です。裏表紙にべったり紙が貼り付いていたせいで安価で落札したのですが、表紙に貼られたビニールカバーを丁寧に剥がしてみたらきれいなもので、貸本屋さん向けにしてはまずまずです。冒頭16ページのカラー版は工芸品のように見事です。このページは手塚の指示に従って、製版職人が色伏せをしたのではないでしょうかね。昭和31年はちょうど私の誕生年であります。

みずすまし亭通信-9820

みずすまし亭通信-9824

みずすまし亭通信-9826

連載時はオールカラーだったようですから当時本の「なかよし」が揃いであったらね。この頃の手塚のまろやかな線は、今見ると夢のようですね。「リボンの騎士」とかね、手塚の少女ものは大好きなので、今更本ながらつい買ってしまったものでした。スリの娘と王子様の話でストーリーは書くまでもありませんね。本を眺めながら、つくづく私は幸せな時代に生まれてきたのだなぁと思いますね。

 きよらなる望みし夢のかなふらし虹のとりでぞいまやはかなく

さて、昨日から猛烈な吹雪でしたがようやく峠を越したようです。週頭日曜日がぽかぽかで冬囲いを済ませたのがなによりでした。もっとも12月半ばに冬囲いというのもどうかと思うのですが、運の良いことでした。そうそう、庭のイヌツゲがいっぱい実をつけていましたが、野山に食べ物が多いのか野鳥は訪れないようです。これからでしょうかね。ようやく、今年最後の仕事を終えてホッとしています。さて、来るべき新年は手強そうですね。どうなりますか