優勝、一夜明けてのコメント | Il nome della rosa

Il nome della rosa

フィギュアスケート男子シングルのファンです。
羽生結弦選手を応援しています。
個人記録用ブログ



 このお写真、神々しいです✨


羽生「唯一無二の存在になりたい」
デイリー2015年11月29日

フィギュアスケート・GPシリーズ最終戦・NHK杯(27、28日、長野・ビッグハット)男子シングルで、SP(106・33点)、フリー(216・07点)、総得点(322・40点)と3つの世界記録を打ち立て優勝した羽生結弦(20)=ANA=が29日、一夜明け会見に臨んだ。

「SP、フリーともノーミスは、初めてに近い。自分も興奮して、昨日はうまく寝られなかった」と、笑いながら「得点どうこうよりも、ノーミスの演技をそろえられたことに喜びを感じた。今までの成果が出せた」と、振り返った。前日のインタビューでは「“絶対王者だぞ”と自分に言い聞かせた」と話していた。

“絶対王者”とは-と問われると「五輪のマークをみたり、演技の前に300点を取りたいと思って揺らいでるようでは絶対王者じゃない。僕にとって、理想の王者は(トリノ五輪金メダリストの)プルシェンコ選手。憧れだし、絶対のヒーロー」。
もう超えたのでは?という問いには「今とは採点方法が違う。彼には彼のプログラムがあって、僕には僕のプログラムがある。でも、オーラだったり、強さだったり、そういう雰囲気が僕の憧れ。彼のような唯一無二の存在になりたい」と、目を輝かせながら話した。

12月には男子史上初の3連覇の期待が懸かるGPファイナル(スペイン、バルセロナ)に出場。スケートカナダで敗れたチャン(カナダ)や、日本の新鋭、宇野昌磨(中京大)らライバルがそろうが、「他の選手は関係なく、自分の記録だけじゃなく、自分の演技を超えられるように頑張りたい」と、さらなる飛躍を誓った。

http://www.daily.co.jp/newsflash/general/2015/11/29/0008605490.shtml






羽生「4回転4つで十分とも思わない」 史上初300点超Vも満足せず/フィギュア
サンスポ 2015.11.29 12:47

ソチ五輪フィギュアスケート男子金メダルの羽生結弦(20)=ANA=が、史上初の300点超えを果たして優勝したNHK杯から一夜明けた29日、長野市内で心境を語った。  

--一夜明けて 
「点数どうこうではなく、とりあえず初めてに近い形でショートプログラム(SP)、フリーともにノーミスでできたことに喜びを感じている。環境とかいろいろな要素があるけど、練習してきた成果を出せた」 

--睡眠は 
「興奮してうまく眠れなかった。点数以上に自分の演技を成し遂げることができた。意味のある試合だった。会場が一体となって、周りのサポートがあった。自分との戦いに勝てる条件、環境が整っていた」 

--自身が思う絶対王者とは 
「プルシェンコ選手。オーラがあるし、いつも正確なジャンプを1つ1つ跳ぶ。彼になりたいとは思わないが、彼のような唯一無二の存在になれるよう努力したい。パトリック(チャン)選手、金博洋選手にしかできないことがある。(今大会で)僕自身の色を少しは見つけられた」 

--GPファイナルのライバルは 
「ロシア選手が出ていないのは珍しい。戦う相手が誰でも(今大会のような)演技をしないといけない。自分の記録だけでなく自分の演技を超えられるようにしたい」 

--自身が目指す理想の演技構成とは 
「分からないからこのスポーツは楽しい。(フリーで)4回転4つで十分とも思わない。今シーズンは4回転ループをやりたいと思っていて、できていない。日々の成長を楽しみながら、自分の限界に挑戦していく」
http://www.sanspo.com/sports/news/20151129/fgr15112912470009-n1.html




動画付き
羽生「点数以上に自分の演技できた」
11月29日 12時12分
NHK newsWEB

フィギュアスケートのNHK杯、男子シングルで史上初めて300点を超える世界最高得点をマークした羽生結弦選手が優勝から一夜明け、「点数以上に自分の演技を成し遂げられたことがうれしい」と心境を話しました。羽生選手は、NHK杯の27日のショートプログラムと28日のフリーの両方で、4回転ジャンプを複数組み込んだ難しいプログラムに挑み、ミスのない完成度の高い技と豊かな表現力を見せ、合計で322.40と史上初めて300点を超える驚異的な得点をあげて2回目の優勝を果たしました。

羽生選手は優勝から一夜明けた29日、長野市の会場で報道陣の取材に応じ、「興奮してうまく眠れなかった。それくらい意味のある大会だった。点数以上に自分の演技を成し遂げられたことがうれしい」とかみしめるように話しました。 また、会心の演技ができた要因について「周りの応援やサポート、自分の練習状況など環境が整ったなか、自分をコントロールすることができたからだと思う」と分析していました。そして今後に向け「点数を意識しているようではまだ『絶対王者』ではない。もっといろいろな経験が必要だ。次の大会でもよい演技を求め、その中で課題を見つけたい」と抱負を話しました。 羽生選手は来月10日からスペインのバルセロナで開かれるグランプリファイナルで男子シングルで大会初の3連覇を目指します。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151129/k10010323261000.html







羽生「4回転4回で十分ではない」世界最高一夜明け
ニッカンスポーツ [2015年11月29日14時22分]

フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終戦NHK杯男子シングルで、SP106・33点、フリー216・07点、合計点322・40点と3つすべてで世界歴代最高点を出し、優勝した羽生結弦(20=ANA)が29日、一夜明け会見で進化を誓った。 

「興奮して寝られなかった。自分の演技を成し遂げられたことに意味がある」と満足感に浸ると同時に、昨晩のフリーを「もっとステップに気持ちが入れられる。もっともっと洗練させていける」と反省した。

今大会では男子出場者全員が4回転に挑戦。男子フィギュア界の新たな未来に向け、どんなジャンプが必要か聞かれると「わからない。わからないから楽しいんだと思います。(中国)金博洋選手は(フリーで)4回転ジャンプ4回で十分、と話していたけど(自分は)4回で十分かと言われたら、そうではない」と話した。
http://www.nikkansports.com/sports/news/1572871.html




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羽生なりきった陰陽師 世界に「和」認めさせた
ニッカンスポーツ [2015年11月29日10時1分 紙面から]

<フィギュアスケート:グランプリシリーズ最終戦・NHK杯>◇28日◇長野市ビッグハット
◇男子フリー 羽生結弦(20=ANA)が「日本」を世界に認めさせた。フリーのテーマ「陰陽師(おんみょうじ)」の世界を演じるためにこの夏、安倍晴明をまつる京都の晴明神社を参拝。日本文化への理解を深め、表現力を高めた。和風のプログラムは、今まで数々の日本人男子スケーターが挑戦しながら、認められなかった。世界最高得点に加え、もう1つの壁も破った。

7月2日、深い理解を求めて、晴明神社を訪ねた。境内に入るとすぐに「気を感じる」と周囲に漏らし、警戒する様子を見せた。神の存在を演じることへの恐れが一気に湧いた。特別に見せてもらった非公開の肖像画に見入り、ご神木である樹齢300年のクスノキに手をあててパワーを受け取った。まるで晴明公に許しを請うように、10分もあれば見尽くせる境内を、1時間かけて集中して回った。この日の演技前。晴明公の紋である星印を胸に描き、祈るように天を仰いだ。心を込め、演じきった。  

男子フィギュア界にとって「和物」は壁だった。佐野稔、五十嵐文男、鍵山正和、本田武史…。70年代から数々の日本を代表するスケーターが日本の曲を使いながら、世界大会で評価を得られなかった。佐野は七五調を基にした「荒城の月」、本田は民謡「木曽節」を使い、鍵山は法被を着て滑ったことがある。すべて理解されなかった。

なぜ羽生の陰陽師が評価されたのか。現在、浅田真央や男子の小塚を教える佐藤信夫コーチは変化をこう分析する。「昔はスケートは欧米人がやるものだったから、日本文化が理解されない部分は確かにあった。だが今はアジアの選手もたくさんいて、状況は変わってきている」。羽生が、日本の伝統的な節、踊りを伝えられるだけの高い技術、表現力を持っていたことも大きかった。  

ホームの声援が、力になった部分もある。12月、スペインで行われるGPファイナルで再び「日本」を世界に発信する。【高場泉穂】

 ◆晴明神社(せいめいじんじゃ) 京都市上京区にある神社。平安時代中期の天文学者である安倍晴明公をまつる。晴明の活動拠点だった屋敷跡に晴明の死後、一条天皇が1007年(寛弘4)に創建。念力により湧かせたとされる井戸「晴明井」などがあり、パワースポットとして知られる。
http://www.nikkansports.com/sports/news/1572765.html







羽生「別」世界新記録322・40点!ぶっちぎり優勝
ニッカン [2015年11月29日10時1分 紙面から]


<フィギュアスケート:グランプリシリーズ最終戦・NHK杯>◇28日◇長野市ビッグハット◇男子フリー  金字塔を打ち立てた。ソチ五輪王者の羽生結弦(20=ANA)が、世界歴代最高の合計322・40点で優勝した。3度の4回転ジャンプを決めるなど、前日のSPに続きフリーでも歴代最高の216・07点をマーク。パトリック・チャン(カナダ)が13年に出した最高得点を27・13点も更新する史上初の300点超えを達成した。2位との差もGPシリーズ史上最大の歴史的大勝だった。進出が決まったGPファイナル(12月、バルセロナ)で、3連覇を狙う。

誰にも超えられない。羽生が322・40点という驚異的な得点を長野のリンクに刻んだ。
「ドン」という鼓の音で、両手を開き会場を平安の世界へといざなう。冒頭の4回転サルコー、4回転トーループを美しく決めると、スピード感たっぷりのスピンとステップを見せる。後半の連続ジャンプはこれまでの4回転-2回転ではなく、4回転-3回転に難度を高め成功。組み込まれたすべてのジャンプを決め、息をきらしながら4分39秒を滑りきった。大記録の確信。すぐに観客席へ1本指を突き刺した。 

自分に大きなプレッシャーをかけて臨んだ。2位に終わったGP初戦のスケートカナダ杯。悔しさの中でNHK杯へSP、フリーともにジャンプの難度を高めることを決めた。失敗すれば、GPファイナルを逃すかもしれない挑戦。それを「血のにじむような努力」で完璧に仕上げてきた。 

この1カ月、普段の氷上での練習から自宅に帰ってからも、自室で「エア演技」を繰り返した。後半にミスがかさむ4回転に思い悩んでいると、同門の世界王者フェルナンデスに「Just do it(ただやるだけだ)」と背中を押された。
「去年出来なかったことが出来るだけでは成長とはいえない」。自分で自分を奮い立たせた。 

前日にSP歴代最高をマーク。歴史を塗り替える演技を自分に期待し、緊張に襲われた。支えとなったのはソチ五輪の経験だった。 

羽生 ソチでは終わった瞬間に金メダルがなくなった。と思うと同時に自分が金メダルを狙っていたことに気づいた。それが、今回すごく生きた。会場に来る前から、200点超え、300点超え、ノーミスしたいと思っている。それを認めてあげられた。少しでもコントロールできた精神状態の中で出来た。 

プレッシャーを乗り越えた先のノーミスの演技。充実感があふれていた。 

長野五輪でアイスホッケーが行われたリンク。「オリンピックのマークが常に見えている中で次の五輪も連覇するためにはもっと成長しないといけない」。王者の誇りを胸に滑った。 

これで、SP、フリー、総合ともに歴代最高保持者となった。「今度は自分の点数というプレッシャーが確実にかかってくる。それがまた壁だと思うし、それを越えるために努力していきたい」。今日の自分を超えるのは、自分しかいない。
【高場泉穂】
http://www.nikkansports.com/sports/news/1572764.html







300点超えを生んだ羽生結弦の“気づき” 無駄ではなかった2つの苦い記憶
スポーツナビ 2015年11月29日(日) 



見るものを驚愕させたスコア 

「言葉では言い表せないです。実際、ユヅルがリンクから出てきたときもそう言ったんです。『言葉は何も思いつかない』と。本当にすごく偉大で魔法にかかったような瞬間だったと思います。みんながスケートにおける特別な瞬間を目撃したと思っていますし、一生忘れられない出来事だと思います」  

羽生結弦(ANA)のコーチであるブライアン・オーサーは、愛弟子の演技について感想を求められるとそう答えた。

28日に行われたフィギュアスケートのNHK杯男子フリースケーティング(FS)で、羽生が再び金字塔を打ち立てた。前日のショートプログラム(SP)では世界歴代最高得点を更新する106.33点をマーク。FSでもいまだかつて誰も成し遂げていない200点超えの期待が高まる中、20歳の五輪王者は見る者の想像をはるかに上回る結果を残した。  

冒頭の4回転サルコウはGOE(出来栄え点)で2.86点が付くきれいなジャンプで成功。続く4回転トウループ、演技後半に入れた4回転トウループ+3回転トウループのコンビネーションも見事に決めてみせる。スピンとステップにもすべて加点が付いた。アナウンスされた点数は216.07点。SPとの合計322.40点という驚異的なスコアに、会場内はどよめきに包まれた。興奮冷めやらない羽生は両手を突き上げて喜びを爆発させると、続けて行われたインタビューでは驚きと感謝の気持ちを伝えた。

「本当に信じられないです。スコアにはびっくりしましたけど、実際にスケートカナダが終わったあとから、NHK杯まで血のにじむようなつらい練習をしてきました。練習をサポートしてくださった方々、拠点としているカナダのクリケットのリンク、自分が生まれ育った仙台のリンク、すべてに感謝したいと思います」


スケートカナダ以降「人が変わった」

羽生がミックスゾーンに現れたのは、演技終了から約40分後。表彰式やアイシングなどを終え、すでに普段の冷静さを取り戻していた。今後に向けて挑戦することについて聞かれると、間髪入れずにこう答える。

「技術的なところで言うと、4回転ループを試合で組み込むまでには至っていません。まずはそこを練習していきたいと思っています。ただ、それはすぐにできるようになるとは思っていません。そして次の試合からは今回自分が出した322点という得点、SPの106点という得点、FSの216点という得点が、プレッシャーとなって降りかかってくる。それに打ち勝つ、それをコントロールする精神力をつけなければならないと今は考えています」

 今大会で羽生が飛躍的に点数を伸ばしたのは、4回転を多く取り入れたジャンプ構成もさることながら、メンタル面のコントロールがうまくいったことも1つの要因として挙げられる。これまで積み重ねてきた経験が生きたようだが、中でも羽生が具体的な例として挙げたのが先日のスケートカナダと昨年のソチ五輪だった。

 スケートカナダではSPでミスを連発し6位スタート。FSで巻き返したが、優勝したパトリック・チャン(カナダ)には及ばず2位に終わった。その悔しさをバネに、それからは厳しくも納得いく練習を積むことで、試合に向けての自信を深めていった。SPはこれまでノーミスで演技を終えたことがないプログラムにもかかわらず、NHK杯では「ワクワクしていた」と語ったほどだ。


オーサーコーチは振り返る。

「スケートカナダは非常に良い教訓だったと思います。ユヅルはさまざまな経験を経て、より競技者として力をつけましたし、闘志がみなぎるようになりました。ユヅルは試合で勝つことが大好きですが、スケートカナダでは勝てなかった。特にSPは最悪でした。ただ、たまにはああいうことがあったほうがいいんだろうなとも思ったんです。スケートカナダ以降、ユヅルは人が変わったみたいでした。今回も現地入りしてからの準備がすごく良かったんです。いつもより落ち着いていて、非常に自信も持っていました。ユヅルは大会にどうやって臨めばいいのか、自分なりに見つけたんだと思います」

一方、SPで世界歴代最高得点を出し、FSを迎えるというのはソチ五輪と同じシチュエーションだった。当然、選手としては欲が出る。五輪のときはそれが「金メダル」だった。しかし当時、羽生はその意識に気づいていなかった。いや、あえて蓋をしていたと言ったほうが適切かもしれない。結果のことを考えず、自分の演技に集中することがベストだと考えたのだろうが、無理に金メダルへの欲を隠すことでかえって意識してしまい、緊張を増幅させてしまったのだ。最終的に金メダルを獲得したものの、それは“気づき”として羽生の頭に残っていたという。


そしてその気づきは、NHK杯で生きることになる。羽生がSPの結果を受けて意識したのは「FSでの200点超え」と「合計スコアでの300点超え」だった。そこで羽生はどうしたのか。

「やりたいと思っていること、プレッシャーとして降りかかるようなことを考えている自分を認めてあげたんです。今回は試合に入る前からFSで200点を超えたいとか、合計で300点を取りたいという気持ちが少なからずありました。それにちゃんと気づくことができ、なおかつ自分がプレッシャーを感じていることに気づくことができました。こうしたことに気づけたのも、今までのたくさんの経験があったからこそ。これまでやってきたことが無駄じゃなかったんだなと思います」  

かつての苦い経験を糧にし、未来の成功へと生かしていく。羽生が次々と偉業を成し遂げていけるのは、当たり前のようでいてなかなかできないことを、忠実にやり抜く器量を備えているからだろう。それは人間力の高さに他ならない。


もっと難しい4回転を跳べるように

前人未到の高みに到達した羽生は、今後どこに向かっていくのか。オーサーコーチは愛弟子の底知れぬポテンシャルに目を細める。

「まずはこの瞬間を満喫してほしいと思っています。それが終わってから実際に演技を振り返って、今後どうしていくかを2人で考えていきたいです。まだシーズンは始まったばかりですし、ユヅルはもっと成長すると思います。その一方で今回の演技を超えるのはなかなか大変でしょう。おそらく誰も超えられない。超えられるとしたらそれはユヅル自身しかいないと思います」  

これまでもそうであったように、これからも自分との戦いが続く。NHK杯でマークした点数を超えるためには、エレメンツの精度をさらに上げるか、より難度の高い4回転ジャンプが必要になってくるだろう。今シーズンからシニアに参戦している金博洋(中国)は中国杯で4回転ルッツのコンビネーションジャンプを史上初めて成功させた。NHK杯でも4回転ルッツを軽々と決めている。

「僕は金選手のように4回転ルッツは安定していないです。1回まぐれで下りたことがあるくらいで、彼のようなクオリティーでルッツも4回転ループも跳ぶことはできません。そして4回転アクセルも数回チャレンジしてみて、着氷することも回転することもできていません。将来的に4回転がどれだけ必要なのかは分かりませんけど、金選手はジュニアから上がってきて、今大会のSPとFSで4回転を後半に入れるという素晴らしい演技をしました。これはスケート界の将来を見ているような気もします。それが正解というわけじゃないですけど、僕自身もできることをすべて出し切って、もっともっと難しい4回転、質の高い4回転を跳べるように頑張りたいと思います」  

この偉業もあくまで通過点。まだ見ぬ自分と出会うために、羽生結弦の挑戦意欲はますます高まっていくばかりだ。
http://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201511290002-spnavi?p=1






羽生結弦「自分の限界に挑戦したい」 NHK杯出場の日本勢、心境を語る
スポーツナビ 2015年11月29日(日) 



フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終戦、NHK杯(27~29日、長野・ビッグハット)の男子で世界最高得点で優勝した羽生結弦(ANA)、同3位の無良崇人(洋菓子のヒロタ)、女子でGPシリーズ初優勝の17歳・宮原知子(関西大中・高スケート部)、同3位の浅田真央(中京大)が29日、取材に応じ、大会を終えた今の思いを語った。  宮原、浅田とともに、GPファイナル(現地時間12月10日~12日、スペイン・バルセロナ)行きを決めた羽生は「記録だけではなく、自分の演技を超えられるように今回の試合を反省していきたい」と、合計322.40点をたたき出した今大会からさらなる進化を誓っていた。  

以下は取材に応じた男女4選手のコメント。


羽生「奇跡的な演技ができた」

今日は話短くいきます(笑)。とりあえず初めてに近い形で、ショートとフリー両方をノーミスでいけたことをうれしく思います。(322点という点について)実際に自分も興奮してうまく眠れなかったんですけど、それくらい自分自身にとっては意味のある試合だったし、点数以上に何よりも僕自身が自分の演技を成し遂げられたことに意味を感じた試合でした。

(なぜショートとフリーのプログラム両方が完成した?)
例えば、2012年の世界選手権のときのような感覚がありました。それとちょっと違ったのが、コントロールできたのかできなかったのか。そのときはけがもあって、マイナスの状態から皆さんが「頑張れ、頑張れ」と応援してくださったおかげで、奇跡的な演技ができました。今回の演技はプラスからプラスへの道のりだったので、自分との戦いもありましたけど、自分との戦いに勝てる条件、戦える環境が整っていたと感じました。それが応援だったり、自分の練習だったり、サポートしてくださる方々だったりでしたね。

(絶対王者というのはもっと上のレベルなのか?)
まず五輪のマークを見たり、フリーの前にショートで良い演技をしたとか、300点取れたりだとかで揺らいでいるようじゃ絶対王者ではないなと自分では思います。ただそれはもっと経験していかないといけない部分だと思いますし、もっと経験できることだとも思うので、ファイナルに向けて一生懸命練習して、ファイナルでも良い演技を求めますけども、その中で答えが見つかればいいなと思います。

(理想とする王者はエフゲニー・)
プルシェンコさんです。プルシェンコさんの選手像が自分の中では絶対王者であり、憧れのヒーローという存在です。彼になりたいとは思わないですけど、彼のような存在になれるように努力していきたいです。

(昨日の映像は見た?)
見ました。ステップに関しては、気持ちというよりも一つ一つの手の動きであったり、体の使い方であったり、もっと洗練させていけるのではないかと思っています。また、ジャンプに関しても後半の4回転は特に「跳ぶぞ」という感覚で入っているので、そこも同じようなステップを踏んでいるようでも、見ている方がハッとならないような感覚にできたらいいなと思いました。

(自分が思い描く絶対王者は具体的にどんなものなのか、いつからその言葉は頭の中にあった?)
特に絶対王者にこだわりはないし、僕のイメージではプルシェンコさんのイメージが強くて、プルシェンコさんがなぜ絶対王者かというと僕にも分からないです。オーラであったり、その強さであったり、いつも正確にジャンプを跳んでいたり、そういう彼独特のものに僕はあこがれていたので、彼になろうと思っているわけではないけど、彼のような唯一無二の存在になれればいいなと思っています。

(フリーのプログラムの曲を選んだときに特別なインスピレーションがあった?)
曲を選ぶときはいつも同じように感じているつもりです。どんな曲を選んだとしても、どんなプログラムを滑ったとしても、僕自身はいつも特別な思いを持って滑っているので、このプログラムが皆さんにとっては印象的なものであっても、そこに差はつけずにショートもフリーも頑張って滑っていきたいと思います。

(フリーの4回転+3回転は)
演技構成表では4回転+2回転で出していますけど、練習の中では4回転+3回転で練習していて、つらい状況でも練習では発揮できていたので、なんとかなるかなと思って、一生懸命頑張りました。

(ファイナルの顔ぶれの変化について)
ロシア勢がいないのは珍しいなと思ったのと、あとは相手がどうであっても、こういう演技をしなきゃいけないというのが今の自分の課題だと思うので、記録だけではなく、自分の演技を超えられるように今回の試合を反省していきたいと思います。

(最強のプログラムとは?)
分からないです。分からないからこのスポーツは楽しいんだと思います。だって、金博洋選手は4回転4つで十分だと言っていました。でも僕はそうではないと思いますし。それはどうなるか分からないです。今季だって4回転ループをやりたいと言っていたのに、それがまだできていないわけで。本当に日々の成長を楽しみながら、自分の限界に挑戦していきたいと思います。

続きはこちらから
http://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201511290003-spnavi