俳詩の習作作品集です。

俳詩として個人的に、俳句の「575の型」「季語」等や「口語体」を母体として、

より詩性、思想性、現代性などを表現、探究する試みです。

勉強不足な点も多々ありますが
楽しんでご覧いただければ幸いです。

*作品は既発表です

*以前の「一行詩的俳句」の取り組みを「俳詩」としてとらえなおしたものです



『雪景色』
俳詩作品集

「旅」

オリオンの肖像星空のキャンバス

シリウスをあおぐあまたの文明が

太陽系も旅ひとすじのふゆぎんが

凍星よしんとじぶんの背を抱けば

神話かがやき仮説またたき冬の星

テーマ∶宇宙・天体



「酔」

ガス灯に雪舞うゆるしゆるされて

ヒト科ヒト属ヒトゆえ孤独冬の靄

ホットワイン今世に酔いという光

おでんぐつぐつ大根たまご多民族

金平糖ひとつぶ雪のいくせんまん

テーマ∶街・生活



「雪」

詩がひとり詩がふたり消え雪景色

ふりむかずしんと記憶の大地凍て

あとにして行く巻くかぜを冬木立

たましいかたましいさがす綿虫か

焚き火明かり夜々飛ぶ宇宙望遠鏡

テーマ∶心象・風景



「寒」

ほわと割る湯気のかたまり蒸饅頭

鯛焼休憩また掃く音のひとつずつ

過不足のない日々ねぎも湯豆腐も

じんせいに古い夕暮れたくあん漬

寒りんご愛情はキュビズムでした

テーマ∶食べ物・料理



「手」

女性首相どしたらなれるん冬暖か

四つ角のおくも四つ角風邪また風

独身に晴れの生きかた小夜しぐれ

現代も途上手にゆきはらはらはら

ひとはデモつづけ鯨は跳びつづけ

テーマ∶社会・時事


終わり



 ◇ これまでの作品集 ◇

『春の自選』
一行詩的俳句集


『自然理と詩』
一行詩的俳句集

一行詩的俳句集



『銀河の淵』
俳詩作品集 習作① 


俳詩の習作作品をまとめました。

俳詩とは「俳句を母体とした詩」という意味の個人的な呼称です。

俳句の「575の型」「季語」等や「口語体」を母体として、

より深い「詩性」や「思想性」「現代性」などを表現、探究する試みです。

個人的な探究を楽しんでいます。


今回は様々なテーマで書いた冬季の作品を集めました。

よりよい作品を模索して、少しずつ揃えていくことが当面の目標です。


主に575の型、季語、口語体、現代仮名遣い等を用いて書いています。

これまでの取り組みから、575の型、季語、切れを用いて、

「伝統的な俳句」「様々な文体の俳句」を詠むほかに、「詩的な作品」を書くことも可能だと個人的にわかりました。


口語俳句の「俳句としての側面」「一行詩としての側面」という2つのあり方を、別々に突き詰めることで、

それぞれどのような作品や作品集が生まれるのかについて個人的に少しずつ探っています。


詩は、ものごとの表現の仕方や方法を作者・読者がともに楽しみ味わい、

また読者がその詩を自分なりに解釈して楽しむという側面を持った文学であるといえる。

詩の定義を広くとらえれば、俳句・川柳・一行詩も詩的表現の一種。

形式や目的の違いはあるものの、言葉による表現を通じて「詩的な感動」を生み出す点で共通している。 

解説文:ChatGPT



◇俳句、川柳、俳詩の大まかな特徴

俳句は発句。季語、切れ字、切れを常用して四季折々の自然とその暮らし、風雅さ、余情、感動などをより突き詰めて「詠む」傾向があるそうです。

川柳は平句。季語、切れ字、切れは常用せず人情や滑稽さ、機知、風刺などをより突き詰めて「吐く」傾向があるそうです。

俳詩は詩。575の型、季語、口語体等を用いつつ詩的な側面をより重視し、詩性、思想性、現代性、自己性、社会性、象徴性などを突き詰めて「書く」ことを試みています。



*主にXで発表した作品です

*以前行っていた「一行詩的俳句」の取り組みを呼称を変えて引き継いだものです

*解説について至らない点、充分に書き尽くせていない部分もあると思いますがご容赦ください

*こうした取り組みについては個人・団体によって様々な考え方や見解があります



いつも
ご覧いただき
ありがとうございます



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