62.「いつか、君へ Boys」 | 町に出ず、書を読もう。

町に出ず、書を読もう。

物語がないと生きていけない。社会生活不適合者街道まっしぐら人間の自己満足読書日記です。

62冊目

「いつか、君へ Boys」

集英社文庫


いつか、君へ Boys (集英社文庫)/集英社
¥567
Amazon.co.jp


いつか、君から受け取った大切な気持ちを,返せる日が来たらと願っている。


親を失い途方に暮れていた僕に、手を差し伸べてくれた君。


悪い噂を気に留めず、僕を愛してくれた君。


気乗りのしない挑戦に、最後まで付き合ってくれた君―。


ままならない想いに振り回され、つまずきながらも前へ進む「少年たち」の物語を、人気作家7人がこの一冊のために執筆。ほろ苦くもすがすがしい傑作青春小説集。




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「飛ぶ少年」石田衣良

「僕の太陽」小川糸

「ひからない蛍」朝井リョウ

「サイリウム」辻村深月

「正直な子ども」山崎ナオコーラ

「少年前夜」吉田修一

「913」米澤穂信


の7編収録。ありていに言えば、思い悩むお年頃である少年にスポットをあてた成長譚みたいな感じになるのでしょうかね。



辻村さん米澤さん目当てで買ったのですが、その二人の作品は、よく言えば「いつもの高値安定」、悪く言えば「いつも通り」といった感じ。




いや、それでも十分面白いのだけど、この本に収録すること前提の書き下ろしなのだから、もうちょっと冒険しててもいいんじゃないかな、と思ってしまいました。




いやいや、決して面白くなかったわけじゃなく、どっちかというと面白かったんだけど。




なんていうか、強いインパクトはなかったかなという印象。




他の作品も粒ぞろいで面白かったけども、個人的には突出したものはなかったです。




まあ、いつも読んでる類の本とは読者層が違うのかな、なんて思ってみたり。




でもこういうオムニバス短編というのは、掘り出し物への期待が強くて、時折ついつい買ってしまうんですよねー。