45.「天帝のつかわせる御矢」古野まほろ | 町に出ず、書を読もう。

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物語がないと生きていけない。社会生活不適合者街道まっしぐら人間の自己満足読書日記です。

45冊目

「天帝のつかわせる御矢」

古野まほろ

幻冬舎文庫



天帝のつかわせる御矢 (幻冬舎文庫)/幻冬舎
¥960
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高校生の古野まほろは内戦の満州から日本へ逃れるべく、超豪華寝台列車に飛び乗った。


華族、軍人、白系ロシア。


個性的に過ぎる乗客の中には、謎の大物スパイまでがいるという。


その運命とまほろのそれが交錯する時、連続・列車密室殺人の幕が上がる!


青春×SF×幻想の要素を徹底的に追求した古野ミステリのベスト作品が入念に改稿され文庫化。



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これも以前に感想を書いたことがある のでまあ、軽めに。




「天帝のはしたなき果実」に続き、幻冬舎文庫で復活したいわゆる『新訳』作品ですので、ある意味初読ではあるのですが、「果実」ほど大幅な改変はなかったので、ほとんど再読気分で読みました。




まあひょっとしたら、気付いてないだけなのかもしれないのですが・・・




それはともかく、何度読んでも圧巻の重厚さでございました。




いかしまあ、まるで柏木が主役かのような言動をしてて、まほろが霞むこと霞むこと。




今回はまほちゃん結構あっさりダークサイドに堕ちてしまうので、柏木の真っ直ぐさが際立ちます。




てか、まほろがああいう状態なのって、近くに居て眩しすぎる柏木のせいってのもあるんじゃ・・・