51冊目
「メタボロ」
ゲッツ板谷
幻冬舎
完全無欠の親友同士だった「錦組」も中学を卒業した。
男を磨くため、地元の暴走族に入ったが、先輩のしごきはあまりに理不尽で厳しく、やがて錦組も壊滅状態となる。
あれだけ強かったヤッコもとうとう耐えきれず千葉の私立校に転校。
あせるオレ、コーちゃんは、叔父のヤクザの舎弟として修業を積み、そこで力をつけて先輩を倒し、再び錦組の友情を復活させるんだと意気込む。
だが、やることはテキ屋の屋台でイカを焼くぐらいで、こんなんでいいのかと日々は過ぎていく。
やがて彼女もできて初体験も完了。
また、高校でバカ強い友だちもできる。
しかし、これでもかこれでもかと悲惨な出来事が押し寄せてくるのだった…。
「ワルボロ」たちに地獄の季節が巡ってきた。
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Amazonのあらすじをまるまる拝借したのですが、うーん、どうもまとめすぎているような…。
いや、まとまってるのは悪いことではないのだけれど、このあらすじは、「これからこの本を読む人向け」というよりは、「この本を読み終えた人が簡潔に内容を記した」ような感じなんだよなあ。
ネタバレを回避したいなら、このあらすじは読まない方がいいかも(今更)。
と言うことで、前作「ワルボロ」の続きです。
それにしてもまあ、全編通じて痛い痛い。
精神的な痛さももちろんあるけれど、肉体的痛さの描写が多くて多くて、読んでて疲弊します。
「ワルボロ」は、コーちゃんたちが中3という最高学年だったのもあり、また内容が番長争いとかそういう感じだったので、笑いあり涙ありと痛快だったのだけど、この「メタボロ」はそんな雰囲気ほとんどナシ。
次作「ズタボロ」へと繋げるために必要不可欠なのは分かるのだけど、それにしたって『1冊読み切った感』が全然感じられないのが、なんだかなぁ。
ま、とりあえず、次作を待つしかないか。
でも、実話エピソードの多いこの作品群で、これまでにゲッツさんが語っていた若かりし頃の思い出が盛り込まれるとすると、またもやツラい話になりそうなんだよなぁ…