ここ数年、『衝撃映像○○連発!』というような特番って多くなりましたよね。
番組内容として派手さがあって、しかもスタジオの収録を除けば、あとは日本各地あるいは世界各地から映像の放映権を買うだけのお手軽な番組製作が出来て、視聴率もある程度残せるというのが人気の理由でしょうか。
今日も、アンビリーバボーのスペシャルでやってて、ザッピングしながらちらちら見てたのですが、交通ルールを守っている歩行者が信号無視の車に轢かれたり、コンビニ強盗が店員もろとも無関係の客まで殴り倒したりするような理不尽な映像に対し、『何だよそれ!』と怒りをあらわにする関根勤さんの発言が印象的でした。
こういう番組で流される映像は『犯人はすぐに逮捕された』とか『被害者は負傷したものの命に別状はなかった』とかいう締めのセリフで終わります。
それで思ったのですが、例えば信号無視で歩行者を轢いてしまった映像の場合、犯人がどのような罪に問われたのか、そしてその罪は信号無視しなかった場合における事故と比べてどれくらい重いものなのか、また犯人はこの事故に対し被害者にどれほどの賠償金を支払ったのか、というのを示してほしいです。
凄惨な事件や事故の映像を見ても、視聴者側からしては『自分がやってしまうかもしれない』というリアリティーは正直感じません。テレビの中の出来事なんて遠い世界の出来事です。それは徒歩10分の場所で起こっててもブラジルで起こってても一緒。
『ああ、あの人逮捕されたんだ、よかったね』『ああ、あの人死ななかったんだ、よかったね』という印象で終わるだけです。
だからこそ、こういうことをしたら刑務所にこれくらいの期間入れられてしまう、とか、これくらいの金を払うことになってしまう、とか、そういう下世話なリアリティーが必要なのではないでしょうか。
それでこそ、視聴者は自分の行動に危機意識を持って、結果的に事件・事故が減るきっかけになるのではないか、と思うのですが。
こういう番組を放送している理由が何なのか、よくわかりませんが、純粋に娯楽目的なのではなく、少しでも視聴者に警鐘を鳴らす意味合いがあるのならば、実践していただきたいな、と思いました。
作り方によっては、そういう番組にも出来ますしね。
どうもVTRが終わった後のことが気になったので、ついぼやいてしまいました。