自我の想い うつがよくなる vol.14 | ヨーガ心理学

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  自我の想い

 

 

 ヨーガ心理では、自我にはその人固有の人生の課題や目的があり、人はその想いに応じて自我対象を形成していくと考えます。自我対象はその人が世界と関わるための具体的な接点ですが、一方で自我にはその人の生きる動機があります。それを自分の軸として自覚し、そこから自分と世界の関わり方を模索していくのです。

 例えば、先ほどのサッカー選手の例で言えば、サッカー選手であることは自我対象ですが、その自我対象を形成するに至ったその人の動機や興味関心もあるわけです。例えば、サッカーをすることで「他者を楽しませたい、感動を与えたい」という想いがあれば、それは必ずしもサッカーに限定しなくても良いことになります。つまり、サッカー選手として自分がその役割を果たすことができる間はそれを自我対象として持っていたとしても、サッカーができなくなれば別の可能性を模索することができるのです。サッカー選手という具体的な自我対象は失われる可能性がありますが、「人を楽しませたい、感動を与えたい」という自我の想いは失われることなくその人の中に残っているからです。それはサッカーでなくとも、別のスポーツでも、飲食業でも、音楽でも、様々な方法で表現することができます。

 このように、自我の想いを自覚し、自我対象に固執しないことで、その人は自由な自分を手に入れることができます。ちょうど、器に合わせて様々な形に姿を変えることができる水のようなものです。それは具象的ではない、抽象的な自我です。

 反対に、「これが私だ」という自我対象を強固に持っている人は、その入れ物が壊れたとき、別の器には入らなくなります。「私はサッカー選手なので、それ以外は自分には向かない」とか、「サッカーが自分の全てです」というように、自分の存在を固定的に捉えてしまっているからです。このように、自我を抽象的に捉えておくことで、状況に応じて自由に変化することのできる、柔軟な発想を持つことができます。

 今日、時代の変化は大変早くなっており、以前のように一つの会社に長く勤めて専門性を高めていくということが必ずしも正解ではなくなってきています。技術も刻一刻と進歩しており、AIの実用化などで、これまで自分が培った能力がAIに一瞬で追い抜かれるというケースも出てくるでしょう。こういったとき、自分の形に囚われていては身動きが取れなくなります。ですから、時代の変化に対応できるより柔軟な自我についての発想が求められているのです。

 

 

 

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