ヨーガ心理学

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ヨガの心理学について


 

 

  人生を映画として楽しむ



 鑑賞者の視点を養っていくことが人生の深刻さを緩和し、心の平安につながるというお話しをしてきました。これはまた、人生の出来事を肯定的に受け止め、自己肯定感を高める方法でもあります。

 先ほども映画の例をあげましたが、映画館では様々な映画が上映されます。その中には恋愛やコメディなど私たちを楽しませてくれるものもありますが、一方で悲しい失恋の話しや悲惨な戦争映画もあります。また、必ずしも全ての映画がハッピーエンドになるわけではなく、退屈なストーリーや納得のいかない結末もあります。

 もし、映画のストーリーが自分の人生だったら、平穏なハッピーエンドしか認めることはできないでしょう。アクション映画などを見ていると、次から次に困難が訪れ、ハラハラドキドキします。こういった困難の連続が実際に起きるとすれば、そのストレスでうつ病になるかもしれません。ですが、映画として見るなら、それはスリルとして楽しむことができます。

 このように、自分の人生を客観的に捉えることができるなら、生きることの深刻さは薄れます。反対に、自分の人生に夢中になると、命の深刻さは増すのです。映画として客観的に見ているときはその様々なストーリーを受容できますが、自分の人生に起きると受容できなくなります。人は自分の人生に執着すると、理想的なものしか受け入れられなくなるからです。このようなジャッジが結果的にその人の生き方を狭め、これが生きづらさの原因となります。

 ですから、自分が直面している人生がどのようなものであっても、映画を見ているように捉えれば、一つのストーリーとして肯定できるはずです。ときには、「なぜこんな悲劇が自分に起きるのだろう」とか、「全く平凡で面白みのない人生」と思うかもしれませんが、それらもまた貴重な人生作品の一つであるからです。

 また、ヨーガ心理学では輪廻のアイディアを受け入れており、私たちの人生は何回も繰り返されると考えます。ちょうど、一本の映画を見終わったら次の映画が始まるように、様々なストーリーの人生をいくつも経験しているのです。このように考えれば、この人生が自分の全てではなく、多くのバリエーションの一つだと思うことができます。

 このように、鑑賞者の視点を持つことで、どのような人生でも肯定的に受け入れることができるようになります。

 

 さて、以上で自己理解としての三つの観点、自我対象と自我の想い、鑑賞者の視点についてお話ししました。次の章では、潜在印象とうつの関係について考えていきたいと思います。

 

 

 

 

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