詩 空き家 メトロの文学的空間 | あなたの知らない韓国 ー歴史、文化、旅ー

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 皆さんこんにちは。

 

 今日も詩の紹介です。釜山都市鉄道 沙上駅にかかっていた詩で、빈집(空き家)という詩です。

 

 

 

 

 

 

     빈 집

 

                                 강신구  

 

길길이 푹은 솟고 지봉은 갈라지네

뒤안을 쓰다 남은 장작이 말라 있고

처마는 흙 떨어진데 거미줄이 가렸다.

 

설날에 오글보글 지지고 붂는 냄새

방마다 가득가득 벌들이 드나들 듯

아이들 들락거리며 쿵쿵  소리 들린다

 

가깝게 내려앉은 여름 밤 별을 보며

지난날 살아오신 끝없는 말씀들이

풀어진 닥종이마다  팔랑대며 들린다

 

 

 

(訳詞)

     空き家

 

       カン シング

 

天高く伸びる屋根は破れ

裏庭に残された薪は干からびて

軒先からは土がこぼれ落ち、

蜘蛛の巣で覆われている


元日には食物を煮炊きする匂いがし

蜂の巣のたくさんの蜂が出入りするように

子供たちが出入りするにぎやかな音が聞こえる。

 

手の届きそうな夏の夜の星を見ていると

過ぎ去った過去の限りない記憶が

舞い落ちる紙切れの如く頭をよぎる

 

 

 

 

 

 いかがでしたか。詩というものはイマジネーションを膨らませながら読むと、いろいろな解釈が可能ですね。

 

 目の前の家は作者が以前住んでいた家なのでしょう。屋根も崩れ落ちかけ、荒れ果てているけれど、そっと佇むと昔の思い出が蘇ってきます。楽しい思い出、悲しい思い出、いろいろあるけれど、今となっては大事な思い出ばかりです。

 

 懐かしくも切ないような記憶だけど、どれも今の自分を形成する一部、大事に胸にしまいながら生きて行こう、そんな気持ちが伝わってきます。