その6からの続編です
それは・・
40年車の復活劇!
敷島自転車製 「LEVANTI」 の物語
26インチ シングルギヤー
その7
~組立~
完成へ進めて行く
この自転車だけの与えられた組立がある
作業工程中に一つ一つ届いた部品を取り付けよう
メインの基本的部品類
部品取り付けるにあたりしておきたい事は・・
塗装が乾いた後にしておきたいのが
「塗装面の滑らかさ」をつくるための「コンパウンド磨き」 です。
コンパウンドを終えたら私の場合は、
今のうちにフレームのワックスがけも終わらしてしまいます。
基本部品が揃ったところで組立へ入ります
車輪を取り付けよう
ブレーキを取り付けてマッドガードを一緒に組み込んで行きます。
ブレーキの下に噛ませて居る布地はマッドガードに傷がつくために、ワイヤーが張られるまでこのまま作業を進めます。
リヤのマッドガードは専用の取り付け場所があるので、そのまま新しく用意したステンレスネジ類で止めて行きます。
チェーンホイールをはめよう。
作業がし易いようにすでに「センターキックスタンド」を取り付けての作業です。
ブレーキにワイヤーを張り、効く位置決めしてロック。
張り終えれば布地を取り去ってあとはブレ―シューを取り付ける。
フランスの「PEUGEOT」製(おそらくマファック製造製)のビンテージ物ブレーキが良い感じ
あえて、昔の「鍵」を飾りの意味合いで取り付けます。
実際には、今ではきちっとしっかりした「鎖チェーン式」の鍵を使う事となります。 これでも当時のレベルの鍵としての機能はしますが。。。飾りにしてます。
この自転車は元々ギヤー変速の無い「シングル」なので、新しく導入したのにも1枚ギヤーです。
そこに変速機が付いているのは意味があります。
答えはこれです。
前側に意図して好みのギヤー比での漕ぐ力関係が選べる「自転車」 にした事です。
つまり2段ギヤーの自転車と言う事です。 が、2段ギヤーとしてでなく、当初のままの「シングル」の自転車 として置く事としています。
そのため、
普段の街乗りでのどちらかのギヤーで乗ってもらうと言うもので、手動により設定のギヤー で乗るというものです。
考えとしては、
例えばインナー側の小さなギヤーでは街乗りの感じで普段は使うものとして通してもらうものですが、たまのちょっとしたポタリングやサイクリングで距離も長めの時だけは、走りやすい重いギヤー比のスピード感が増すギヤーに置き換えて乗ると言う考えです。
そのどちらかを選んで乗る仕組みが「シングルギヤーの自転車」 として置いている訳です。
さて、
その答えとなるものを言えば、
このように、その事でギヤー比が変わる時にチェーンが追い付くよう にリヤーの変速機がその余ったチェーンを引っ張り、足りなそうになった時の大きなギヤーで乗る際には戻して動いてくれる「お役目」 として取り付けられています。
そのためのフロントギヤーの「シマノ600」 がここで良い形で存在してきます。
この「お役目」を担うものは60年代に話題にもなった「サンツアーのスキッター」 がその飾りと共に仕事をしてくれます。 変速機の車はこの自転車に合うように「赤」の塗装をしました。
もう一つの懸念・・
本来なら
ここに前のフロントギヤー変速機でこの2枚のギヤーを自由自在に動かして変速させる事で考えますが、どうしてもこの場合のギヤーとの距離感に通常の変速機の移動距離に不安がありました。
幾つかのフロントギヤー変速機を持って来て仮付けしてその外側の大きなギヤーまでの距離に届くかを試しましたが、一応は届くものの万が一足りなかった場合は使えなくなる事の懸念があります。
そんな事でも一度設置してしまうとフレームボディーに取り付けたディレーラーの跡が残り、塗装面も壊してしまうと言う事もその使わないとする「シングルギヤー」と言う発想の大きな考えの中に在る原因でもあります。
ペダルは東北の福島から取り寄せたビンテージ物です。 60年代でしょう。
ブレーキワイヤーは大阪よりカラーワイヤーとして取り寄せたものです。
右のメインブレーキでは「ライトバイオレット色」で
左のサブブレーキ役の後ろブレーキはピンクのワイヤーです。
今のうちにフロントキャリア―がつく前の状態をお見せしておきましょう。
この後からここにはどんどんフロントの籠が取り付けられるための「キャリア―造り」でマッドガードの部分が見えなくなっていきます。
サドルを取り付けました。
このサドルは座るだけの役目ではなく
別にブレーキの支持役を兼ねております。 また他にもサドルバッグの取り付けも出来るようにの構想からもがあって、このタイプのサドルが必要としました。
もちろん、
基本となるこの自転車に似合うサドルである事で起用したのは言うまでもありません。
この度のレストアであえて作った「ブレーキ」が取り付けられるようにした所にブレーキが入りました。
ハブの車輪止めにはオシャレ感が漂う「ウイングナット」を使います。
予定していたビンテージ物の「キャッツアイ」が付きました。
前後のマッドガードも取り付けが終えて
マッドガードフラップも取り付けます。 これは秋田県からの取り寄せで60年代頃の物と思われます。
この3色が付いていて子供っぽい感じがありましたが、意外にもこの自転車には合うのではないかと予想で購入して来たので、実際に取り付けてみても違和感のない感じで、可愛らしさをこの足もとに入れた感じにしました。
フロンドキャリアーづくりが始まる
自転車前篭においても後に組立時には私の方で良いものを購入予定で居りました。
オーナーさんから、
前篭に関してはお気に入りの物を購入したとの連絡が入り、私の方で用意する事が無くなりました。
ちょうど
考えていたのとほぼ同じ材質での見た目も変わらなかったので良かったです。
ただ、
この籠を受ける「キャリア―」造りには何かと「寸法上」であれこれと工夫して行く作業からは、現物が手元に無い事では、この後の部品類の用意にうまく行くかの不安もありましたが、そこは、必要に応じての寸法と写真などで送ってもらっての「合わせ作業」をする事で、この件は解決させていきます。
必要枚数の何枚か送ってもらった画像からの一部を掲載します。
自転車に乗せるのはこのような同一の籠を予定しています。
写真では伝わりづらいですが、結構余裕あるタイプの籠です。
約 幅が 30㎝ に高さが 24㎝ 奥行きも 24㎝位があるものです。
自転車サイドの話しに移りますが、
この籠からの受ける「キャリア―」造り をして行かなくてはなりません。
肝心なの事は、
籠の大きさは当然そのためのキャリア―の幅や高さに通じるので大事ですが、その籠をしっかりと受け止めて固定させる「ネジ止め」個所の正確に合わせてのところが神経を使います。
その事で、
何度か位置決めのやり取りをします。
欲するところの位置の寸法を測ってもらい、さらにはそこの画像も添付してもらっての位置決め作業が始まります。
先ずは、キャリアステーにその「キャリアー」の受け皿を創作して行きます。
およそ縦側は16㎝から20㎝の幅で縦伸びの穴が籠にあるので、その「ステー」を17㎝のところが在るものを探すために「DIYショップ」にて購入してきました。
まずは、ここから基準にしての構築していく感じで「キャリア―」をつくって行きます。
おおよそ使われるだろう・・・の予想の「ステー類」をあちこちのショップを回って探して来ます。
この中には、
他に「サドルバッグ」のステーも含んでいます。
このステー類から使うものを選びつつ、穴が合わないところは「ドリル」で空けて行くしかありません。
取り付ける「ネジ」は籠が乗るところ触れる所には頭の丸いタイプのネジを使います。 これら物は錆びない「ステンレス」を使って行きます。
籠の奥行部分が24㎝あるので、このままではまったく乗りません。
ここから延長のステーをつくっては組んで行きます。
作業はそう簡単には進みません。
時に、この形からの先で半日も1日も3日も考えて手付かずもよくある事です。
その間も、他の事を同時にして行きます。
チェーンが届いたので、取り付けてみます。
合うかどうか?が迷いましたが思い切って「ゴールドチェーン」が合うのではないかと「遊び感覚」で起用してみました。
また、その後飽きてしまえばここはいくらでも変えられるので、この工程ではゴールドチェーンでいきます。
次にサドルが入りました。
ブレーキワイヤーも入ってますが、これについては後に触れます。
フロント車輪のハブダイナモです。
フレームのホークに入るとこんな感じになります。
それにしても「ウイングナット」は良いなあ~。オシャレです。
今の前の「車輪」は後に運んで行く際に車の中では外すので、今はホークの先にはテープを貼って傷にならないようにしています。
本当なら「グリーンの先端」になっているのです。
フロント側のマッドガードの装飾の様子とマッドフラップの感じも良いですね。 悪くないです。
マッドガードにこの「シャンパンゴールド」地にあえて「グリーン」を加えようと後からの構想では、このように真ん中に入れる事でその「グリーン自体」の存在感を軽くさせています。
もう一つ考えたのが、
このグリーンは縁取りの全体にして、真横から自転車を見た時には、あたかも全部が「グリーンのマッドガード」と見えると言う発想もありました。
しかし、それはかなりの抵抗感もあったために、この形に最終的におさまったと言うのが正直な経緯となる話しです。
シングルギヤーにゴールドチェーン。
そこに「サンツアーのスキッター」がよく似合います。
と、自分で満足しているところでもあります。
黒の「ブラックチェーン」はそもそも使わない計画で始めました。
本当は「シルバーチェーン」を使う計画でした。
そこに「ゴールドチェーン」の存在を知ってから「遊び心」が出てきたものです。
どうでしょう?!
意外にも合うでしょう?!
組み始めて来て、
好きなところと言えばこの後ろ姿が良い感じです。
この感じにあらためて満足感で眺めながらの作業が続きます。
乗る者には常にこうした風景が現れての感じで自転車と向き合って乗れます。
ここは同じくビンテージ物の「ベル」が取り付けられます。
音も昔の懐かしい音がします。
よく音楽の中で「自転車」を表す際に聴く音の「チャリンチャリン」の性質そのものです。 これも60年代のベルでしょう。 未使用品から。
ハンドルグリップは白い赤のキャッツアイが付いたものが良いとしてネットでずっと探しました。
出品されているものを何とか手に入る事が出来ました。
このように今取り付けられてホッとしているところです。 無い時は本当に手に入らないのがこうした「ビンテージ物」の部品であります。
ブレーキレバーも未使用品なので、古いものですが綺麗です。
YSB製のものを起用。
カラーワイヤーが良い感じですね。 そのブレーキレバーも「赤」の目印がちょうどいい感じなのです。
ハンドルの装飾デザインをご覧に入れております。
こんな感じの雰囲気で街中を走ります。 左右が同じよりも違うのが良い感じです。
ここの部分に予定計画で「サドルバッグ」が取り付けます。
大きなバネ式なので乗り心地は良いです。
バネが大きいのには・・
街中では交差点毎の歩道に乗り上げる度にゴツンゴツンとするので、その場合も大きなバネ式は乗り心地は抜群です。
ブレーキを新規につくる・・
ドラムブレーキでないリムブレーキ本体が使いたい・・
今は取り付けた状態ですが、
これだけでは取り付けたところの支持している物が柔くて強度に欠けるので、
これを解消させるための施策をしなくてはなりません。
ブレーキをかけた際に大きな力がブレーキ本体を止めている部分に集中して、壊してしまう可能性もあるので、その力を逃がすためのものをつくります。
ブレーキシューのところに
力を逃がすためのステーを取り付ける案です。
ブレーキと間を経てのフレームのパイプとの間にステーを噛ます案です。
これはかつてのママチャリの制作で得た方法です。
これについての発想案の記事内容に関しては下記のところでご覧いただけたら幸いです。 また、同時にキャリア―についても同じように参考記事となっております。
↓参考資料
簡単に説明しますと、
車輪が回る方向にブレーキをかけるとその力が同じく回る方向に持って行かれるので、通常の場合はブレーキ本体が取り付けられているフレームとの強度はしっかりとつくられているものです。
大概はそのためのフレームのパイプの形状でブレーキが取り付けられます。だから強いです。
この場合は、
マッドガードを取り付けるためのところで、フレームに1枚板状のものを溶接したものです。
元々は、車輪の軸にある「ドラムブレーキ」で後ろ側は使っていた自転車なので、この位置でブレーキ本体を持ってくる事はありません。
しかし、今はあえてブレーキの本体をこの位置に付けたくてがありまして、それでこうしたブレーキが取り付けやすい形の事でマッドガードを止める場所によく見かける位置として取り付けている訳で、強度はブレーキのためにあるのではない意味ではまったく無いと言って良いでしょう。
つまりそんな場所に今は付いていると考えてもらえると思います。
実際にそのブレーキをかけた時の際には大きな力が回転方向にかかる訳です。
その時、フレームとブレーキを取り付けた所に力が及ばないようにする事です。
その力を逃がす施策が、一番回転方向で持って行かれようとする「ブレーキシュー」のところに、力が逃げて行く形をつくるのが一番良い感じに考えるものがあります。
単純にその「ブレーキシュー」とフレームとの間に支えの当てる物があれば良い事となります。
その「逃がす」というものをこれからつくり、ブレーキシューにステーを取り付けてそのままをフレームに通じている形をつくるものです。
それがこの写真のものを使って「ステー」をつくります。
それを取り付けた所がこんな感じです。
力のかかったブレーキが持って行かれる方向に、この支持台となる「ステー」がフレームに当たって力を逃がす仕組みです。
前キャリアについても触れてみましょう
下記の写真をよく見てください。
ブレーキ本体に何やら上から一つのステーが伸びているのが分かりますでしょうか?
ブレーキ本体にそのステーがぎりぎりに当たるか当たらないかでかぶさっています。
これには意味がここにもあるのです。
もうお分かりの方は予想がついた事でしょう。
キャリアーとは・・
その荷物となるものや籠を乗せての色々をこの場所で受けて行くわけです。
そうすると、
いくら強めに受けの部分をつくっても、走っている時にはかなり揺れたり上下に振動が繰り返されます。
この制作のキャリアーは
重いものを受ける程の「強度」は無くて、さすがにママチャリのよくある専用の車輪軸からの枠を使っての乗せられるものとは違います。
本当はそれを使うべきなのでしょうけど、ここは「カフェ」のオブジェでこの自転車が乗るだけでなく飾られる・・・どちらかというと「オブジェ」でありながらも「乗れる」と言った方が正確な言い方でしょう。
その制作への基本は、そこから始まっていますので、見た目は何よりも最優先での考えのもとで作られて行きますので、乗る事も出来る自転車として捉えてもらえれば分かりやすいかと思います。
そうして、この方法の形で、出きるだけ「強度」を考えた時に、この「キャリアー」が重さで下がってしまう事と、走っている間の上下するものに対して下がってマッドガードに直接当たってしまう事を避けるためのステーを入れていると言う事です。
ブレーキ本体が、このキャリアーが下がってしまう際に受け止める役をしています。
籠の取り付け金具の位置に合わせて、この取り付けボルトも幅を4cm幅なので合わせておきます。
この出っ張りの間をつくっているのには、籠が高いためにハンドルが邪魔をして取り付けられなくなるのを防ぐようにスペーサーとしてナットを間に入れて前に出しています。
前方への前側に一つ伸びているのは
籠の底にある先端部分に籠を止める金具に合わせて、そことの結合させるためのものです。
サドルバッグを取り付けるキャリアーをつくる
サドル自身を取り付けているボルトがありますがその個所を一旦分解するように外して、そこに用意したステーをボルトに噛ませて行きます。
太めのネジなので、それが入るように大きさが合わなければ鉄ヤスリで削って入るようにして取り付けます。
サドルバッグ と言っても、
かなり役目の与えられたしっかりしたものとか、大きなものは考えには無く、あくまでも「アクセント」となる存在感 で、自転車自身をおしゃれに装うのが目的 です。
せいぜい、携帯電話とかが入れば良いくらいな小さ目で軽い「革製」の物がつけば可愛らしい感じで良いでしょう。
そのための「サドルバッグのキャリアー」は重いものは無いとした、軽く乗せられる程度の物で考えて行きます。
おおかたどのタイプのバッグも使えるような、ベルト掛けに対応する感じなどを想定してステーを組んで行きます。
丸めの筒状の革製のバッグが良い感じでの想定で組んでみました。
他にも、こんなところに取り付けたいものがあれば工夫して使ってほしい所でもあります。
【ブレーキの構造を見る】
後方のリアブレーキが取り付けられて、そのワイヤーの支持台を兼ねたサドルが在る事を確認出来るでしょう。
これがあるために、このサドルの意味合いもありました。
センタープルタイプのブレーキ本体を使う場合は、
そのブレーキを引っ張るためのワイヤー受けが必要となります。
他の受けの要らない、ブレーキ本体が受けとなる「片側で操作」出来るタイプの物であれば良いのですが、好みからも「センターブレーキ」を使いたいとなると、その支持台となる「受け」が無いとなりません。
ここで見ても分かるように、
通常ならばフレームのシートポスト(サドルの取り付けるポールの受け口)の所に支持台を設けるのですが、このフレームではセンターブレーキは真っ直ぐに引っ張る形が無いと出来ないためにそれにはその場所となるものがありません。
ミキストのフレームを参考にして、真っ直ぐに引っ張れるところからの直線状をつくる事、それが叶う事を考えて行くと、この場合の自転車のフレームからは他には出来なく、その事でサドルの存在が浮上するものです。
これについても、
かつて「ママチャリ復活」で取り上げました記事の中にそのサドルからの案が生まれた事で起用した事をここでも参考になったものです。
ご関心があれば、同じくここを見て頂けると良いかと思います。
↓ 参考資料
サドルの金具の一部を使ってその「支持台の受け」をこの場所からワイヤーを受けて、そこから真っ直ぐにブレーキを引っ張ると言う仕組みです。
その事で、このサドルが大いに役立てる存在にもなっていた訳がありました。
あとは籠をつけると完成です。
もう手をかけるものがこれにてほぼ終了となりました。
あとは、オーナーさんに渡す際に、その現地にてオーナーさんが購入した籠を取り付ければ完了です。
「その8 人生の礎を共にして来た自転車がある・・
そこには大事な復活劇物語のママチャリ40年」では、
これまでの作業での出来上がりの映像をお見せします。
そして
その8の後の「最終章」では
日を空けて
実際に籠を付けた完了の映像も
追加にてお見せいたしてまいります。
あと2回
最終回までどうぞご期待ください