感情のメタファーの主な目的は、聞き手の感情を引き出すことです。
聞き手が、あなたの描写した状況にいることを体感し、それが生み出す感情を感じられるように物語を語るか、あるいはあなたが状況を描写すると聞き手が描写されていることについて感情的になるという形です。
例えば、
「私は昨日とても急いでいました。
すぐにでも振り込まなければならない予定があって銀行に行きました。
ATMの順番の列に並んだのですが、私の前にいた女性はとてものんびりしていてATMの操作に戸惑っているみたいでした。
通帳かカードが見つけられずハンドバックをひっくり返し始めました。
急いでいるとき、自分の順番までもう少しなのに、なかなか進まないというのがどんな感じか分かりますか?
とにかく待って、待って、待たなければならなかったのです。
外に待たせてあるタクシーのメーターは回っているし・・・」
認識と感情のメタファーの組み合わせを、教える戦略に利用することも出来ます。
例えば、
欲求不満:欲求不満を引き出すメタファーを与えてください。
落ち着き:落ち着きを引き出すメタファーを与えてください。欲求不満から遠ざかる動機を設定するもの。落ち着きに向かうもの。
好奇心:好奇心を引き出すメタファーを、難しい状況でメタファーがよいリソースになることを示すものと合わせて差し出してください。
これらのメタファーと戦略ステップは、明らさまでも、分からないようにやってもかまいません。