NLPに影響を与えた人物を紹介します。
<ミルトン・エリクソン>(1901~1980)
催眠療法で名が知られているミルトン・エリクソンは、おそらくNLPの発展にもっとも影響を与えました。
エリクソンは18歳のときポリオにより致命的な病状だったにもかかわらず、医学と心理学を勉強しました。
その後の人生では、その病気により彼は車椅子に縛られることになります。
エリクソンは精神科医としてキャリアを積みますが、精神医学の専門家からはかなり嫌悪された催眠の療法的役割を探求し始めました。
そして、彼は生涯最後の10年間を催眠療法家として、アリゾナ州フェニックスで開業しました。
グレゴリー・ベイトソンが、エリクソンはジョンとリチャードが研究する優れたセラピーモデルになるだろうと提案し、彼らはフェニックスの彼の家で暫く過ごし、仕事振りを観察し、耳を傾けたのです。
ふたりは、トランス誘導するときの見事な言語スキルの一部をモデリングし、二冊の著書「ミルトン・エリクソンの催眠テクニックⅠ、Ⅱ」にまとめました。
エリクソンは、すべての人の個性を心から尊重し、人がやることはどのようにできているのかについて果てしない好奇心を持っていました。
彼は、一般化された心理学的理論を認めず、システム的なアプローチはいっさい使いませんでしたが、その代わり、クライアントにセラピーの形式を指図させました。
彼の催眠療法の寛容なスタイルと開放的で曖昧な言語は、彼の言ったことをクライアントにもっとも意味のある形で本人が解釈できるようにしました。
この催眠療法のスタイルは、今も彼の名前にちなんでエリクソニアン催眠療法といわれ、彼の言語パターンはNLPではミルトン・モデルとして教えられています。