その日来た看護師さんは検診のときにたまに見るくらいの人だった。
親戚のおばちゃんかな?と思うくらい気さくで風貌やしゃべり方が母と似ていた。
その日ついに、寝られないということに本気で悩んだ。
家ならなんとなく気持ちが楽だが、病院で初の入院となると寝られないという事実が怖くて仕方なかった。
夜友達と電話をして気を紛らわし、切った瞬間にぽろっと涙がでた
あ、無理。と思った。
今まで点滴の異常時くらいにしか押さなかったナースコールを押した。
押したと言っても電話です、更衣室なのでもともとのタイプのナースコールがなかった。
今朝の看護師が出た
「どうした?」
私は優しい声に震えた声で言った
「睡眠導入剤ありますか?」
「今から向かうね」
私は何故か涙が止まらなくて息苦しくて逃げ出したい気分だった。
ノック音が響いてはいと返事をしたら母親に似たあの看護師さんがどうしたの?と聞いてきた。
答えられずうつむく私の隣に座ると背中を撫でてくれた
今一番なにがつらい?と聞かれた
点滴も、帰れないことも、部屋も、全部いや。と答えた。
今まで我慢してたの?だめだよ、ママなんだから、ママが我慢しすぎたらだめだよ、優しくて穏やかだった。
「言ったら、この子ここで産めなくなるかもしれないし、点滴やめて今赤ちゃん出てきたら絶対私後悔するし、まだ体重足りないし、赤ちゃん健康にうんであげたいから」
と涙も鼻水も出しっぱで顔面崩壊しながら言うとニコッと笑って
「もう立派なママなんだね!」と言われまた泣きました。
聞きたいことは看護師さんに聞こう、先生こわい顔してるけど顔だけだから、大丈夫だから、
一時間もお話してくれました。
そして、この病院の入院患者のほとんどが切迫早産なの
そしてあなたのように最初の一週間は精神的に追い詰められて毎日のようになく人もいる、四ヶ月近く入院してる人もいる
あなただけじゃない、切迫早産とわかり点滴を打ってるのにも意味があるし昔はそんなことわからなかった時代のときは残念な結果になることも多かった。
今の週数で産んでもほとんど大丈夫だと思う、今の医療は発達してるから500グラムとかでもお医者さんが頑張ってくれる。
なら何故あなたに点滴をして36週までもたせるというのか、安静を強いるのか
理由は1つ、ここで母子一緒に産ませたいから。今産むことになれば搬送されてここから一時間もするとこに連れてかれる、そんなのは看護師も辛いし何よりも母親の顔が絶望的で、可哀相だから。
頑張っても、どんだけ副作用に耐えても陣痛が来てしまった人がいる
その人にここで産んで子供だけを搬送させるか、母子で搬送してあちらで産むか
聞いたらみんなあちらで産むという。
それは負担が大きくつらい選択だという。
「大丈夫だよ、ここにはママと赤ちゃんの味方しかいないんだから」
私は始めて2時くらいに寝ることができた。