
この話、ご無沙汰していましたがやっと治療の結果を報告できます。
私が受けていたのはC型肝炎の治療で、アメリカで開発された新薬ソバルディ(ソフォスブビル)とリバビリンの経口投薬が4月末に終了し、3ヶ月後にうけた血液検査結果が木曜日にでました。
投薬を止めて3ヶ月たってもウィルスは検知されず、肝数値も半減(基準値内)、お医者様も満面の笑みで「完治したと言っていいでしょう」と。
治ったー! 治ると信じて疑ってなかったけど、お医者さんからきくと嬉しいです。
今から20年前、24歳の時受けたインターフェロン(注射)治療は、私は副作用が少なかったものの、鬱に食欲不振に髪の毛が抜けたりと大変な思いをされている方が多く、二度とあんな治療は受けたくないという声もよく聞きます。
それに1年間週3回病院にいって注射を受け続けるというのもけっこう大変。
今回イギリスの先生が Almost too good to be true とまで言ったこの新薬ソバルディ、
12週間タブレットを飲むだけで本当に副作用もなくあっさり治りました。
1月のパリの後から飲み始め、バレエも週に2-3回通ってたし、3月にはアンダルシア、4月にはパリとロワールにも行ってたし、ワインもこれまで通り飲んでました。つまり以前とまったく変わらない生活をしながらの治療。
感覚的にはサプリ飲んでるのと一緒です。(ただし、後述しますがとんでもない金額の)
この新薬ソフォスブビル、日本でも認可がおりて、しかも健康保険が適用されるそうですね!(イギリスやアメリカではNOなので日本のみなさんはラッキーです)
幸運に恵まれ日本のみなさんより一足はやく治療を受けることができたので、どなたかの参考になれば・・とこれまでの経緯をここに記しておきます。

1994年 秋:(23歳)健康診断で肝数値 (GOT/GPT) が基準値を超えていて、再検査でC型肝炎と判明。
1995年 3月:2週間入院+インターフェロン治療(週に3回の注射をたしか一年間)リバビリンとの併用はなし
ウィルスは完全には消えなかったもののごく微量で、肝数値も改善されたので、普通に日常生活を送って問題なし、健康診断で肝数値の経過を定期的にチェックしてくださいということに。
その後、98年に27歳でイギリスに語学留学もしたし、日本でもとくに東京へ移って写真の道に進んでからはかなり活動的に飛びまわってたし、41歳でバレエをはじめてみたり、2013年にイギリスに来てからは文字通り(欧州各地へ)飛び回ってるし、まったく普通に・・というかおそらく普通以上に元気にやってました。
その間の肝数値は「基準値を少し超えてる」程度でしたが、「それくらいならまあいいでしょう」「要はウィルスがアクティブに活動しなければ大丈夫で、ウィルスを持ちながら最後まで肝硬変や肝臓がんにならない人も普通にいる」というお医者さんの言葉に
「じゃあ私はそっちのタイプ」と決め(能天気)
「今ではインターフェロンも保険がきくし機会をみて再治療するといいですよ」という言葉は完全スルーしてました。
「お酒は飲まないに越したことはないけど、たしなむ程度なら・・」と言われていたので、、飲み過ぎない程度に飲み(週末ごはんでワイン飲んだり友人との外食でも普通に飲むかんじ。平均週3~4杯程度でしょうか)
あとは「無理はしない」だけ気をつけて過ごしていました。
とはいっても、イギリス留学での内面の変化、2011年に写真の道に進みさらなる変化があり、バレエをはじめて3年あまり、20代の頃より40代の今のほうが心身ともに健康でアクティブだと感じるし、家族や昔からの昔からの友人からもそう言われていました。
それが去年(2014年)ロンドンで受けた健康診断がきっかけで「いま困ってないからといって放っておかないほうがいいかも」と目が覚め、さらに高額なプライベート治療と新薬が保険でカバーされる幸運に恵まれ、今回の治療に至りました。
以前にも触れましたが(★)この薬は膨大な治療費(1千万円以上・・)がかかり、英国の保険会社はどこもカバーしないためイギリスでこの治療を受けれる人はほとんどいないそうです。私は入っていた保険がなぜかイギリスのではなくかつ目を疑うほど寛大な内容だったため、全額負担してもらえました。
(ただ後になって「やっぱり適用されません」と言われても困る金額なので、20年前に日本で治療したことがあることも伝えた上で何度も保険会社に確認をとっての治療開始)
先生には「あなたほんとラッキーですよ」と面談のたびに言われました。肝臓の専門医にとっても私がはじめての(臨床試験対象者ではない)一般患者だったそうです。
I was in the right place at the right time.
(神様、イギリス、ありがとう・・)

私は「比較的治りやすい」と言われる ジェノタイプ(遺伝子型)2で 、もともとウィルス量も微量(少なすぎてウィルスの型を調べるのに二回検査したほどでした)
治療の内容は、新薬ソバルディ(ソフォスブビル)を一日1錠 + 従来よりインターフェロンと併用されていたリバビリン(Ribavirin) を朝2錠と夜3錠。これを12週間。
投薬治療をはじめて2週間目の血液検査で、ウィルスが検知されなくなりました。
「この治療で一番大変なのは忘れずに薬を飲むこと」というお医者さんの言葉は本当で、副作用はありませんでした。なさすぎて、ほんとに効いてるのかな?と思ったほどです。
20年前の治療では、インターフェロンそのものより、局部麻酔をしたにも関わらず激痛が走った「肝生検」(肝臓の細胞をとって調べるという検査)が何よりも辛かったのですが、いまはスコープみたいなので外から撫でるだけであっさり細胞の検査が終わりました。医療技術の進化に感謝です。
能天気だった私の目を覚ましてくれたのは、日本人医師のいる病院でうけた健康診断での先生の言葉でした。(種火でじわじわ・・というのが衝撃で)
イギリスで最新の治療を受けることを可能にしてくれたすべての計らいに感謝しています。私以上に心配していろいろ調べてくれたゴンタくんにも。
ご恩がえしは、自分がごきげんでいて、通りすがりの人から家族友人まで、周りの人に笑顔で感じよくでいること、まずはそこからかな。これまで以上に自分を大切にすること、自分のいる環境を整えること、一日に一つでも関わった人の心が明るくなるようなことができたらと思っています。
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きのう、会社帰りのゴンタくんからお花をもらって、Modern British Cuisine を食べてイギリスに敬意を表し(笑)誕生日に行けなかったバーでお祝いしました。
このブログを読んでくださってる方は、私がふだんから楽天的なのは気づかれているかと思いますが、長く肝炎を煩っていながらもどこかで「でも最終的には大丈夫なはず」と思っていました。
以前書いたように(★)希望や明るい心を持つことは、自分で自分に与えることができる何よりもの薬だと思っています。頭の中で不安をつくりだすことはやめていました。
数値がそれほど悪くなかったのもあるけど、いつも好きなことや楽しいことにピントをあわせて不安にはあわせてなかったというのかなあ。(もちろん、じぶんにできること は意識していました)
でも完治したとお医者様から聞くと、すっきり、とても晴れやかな気分です。うれしい。
日本にはC型肝炎患者が非常に多いと聞きます。日本のように国が援助するというのはまだ世界的にも少ないようなので、従来のインターフェロン治療から「肝炎の治療はこりごり」という方も、ぜひお医者さんに相談されてみてくださいね。 新型治療の導入で、一人でも多くの方が肝炎を克服されますように。病名を公表することについては最初迷いもあったのですが、一足先に治療させてもらったことに何か意味があるのかもしれないと思い、書くことにしました。
肝炎にかぎらず、病気とともに生きている方が、希望を持って明るい心でいられますように。
今日は久しぶりにピクニックディナー。だいすきな森でワインで乾杯してきます!

(フォト:先週の森散歩より)