今回は、兵庫県立美術館で見た「恐竜図鑑ー失われた世界の想像/創造ー」より第3章を振り返ります。
第3章 日本の恐竜受容史
19世紀に欧米で成立した恐竜の概念やイメージは、世紀末には日本にも移入されました。明治末期から昭和初期にかけて活動した古生物学者、横山又次郎(1860~1942)は、「Dinosaur(恐ろしいトカゲ)」という英語に対し、最初に「恐竜」という訳語を与え、その紹介に尽力しました。
以来、科学雑誌や啓蒙書、子供向けの漫画や絵物語、ジュール・ヴェルヌ(1828~1905)の『地底旅行(1864)』やアーサー・コナン・ドイル(1859~1930)の『失われた世界(1912)』といった古典SFの翻訳など、恐竜を主題とした記述や図像を取り上げた出版物が多岐にわたって刊行されました。
以下、第3章で見た作品です。撮影禁止だったので、画像はお借りしました。
島津製作所『前世紀動物模型(1912~45頃)』3点
《ラエラプス・アクイルンギス》
《ステゴサウルス》
《ブロントサウルス》
田村博(1953~)のコレクション4点
横山又次郎
《『化石学教科書』中巻(1895年8月)》
山川惣治
《『少年ケニヤ』第4巻(1953年12月)》
《恐竜アロザウルス(1964年頃)》
マルシン《ゾフビ人形(アロサウルス)》
漫画1点
所十三(1961~)
『DINO2(ディノ・ディノ)』より《vol.1「掟」(2002)》
ファインアート2点
立石紘一(1941~1998)
《アラモのスフィンクス(1966)》
福沢一郎(1898~1992)
《爬虫類滅びる(1974)》
やはり日本のものはいいですね。恐竜が身近に感じられる展示でした。
つづく