先日の続き。今回は日本庭園の話です
日本庭園は、1970年の大阪万博で、政府出典施設として、当時の造園技術の粋を集めて造られた名園。
万博のテーマ「人類の進歩と調和」を受け、上代・中世・近世・現代と4つの地区に分けました。
休憩所からの景色は、江戸時代初期の池泉回遊式庭園。
中心に草書体の「心」を形にした「心字池(しんじいけ)」。
その周りに築山や植え込みを配し、橋を渡して周遊路を設けています。
当時は大名も作庭し、庭の景色を見るだけでなく、遊興なども行われていたそう。
松の州浜は、川が河口付近から海へと注ぐ姿を象ったもの。
ハマボウは海岸に生える植物。
設計者の田治六郎(1904-78)氏は、ここに枯山水庭園の起源となる景観を再現したと言っています。
竹林の小径は、郷土の風景を再現した場所。
日本庭園を造成する前、千里丘陵には大規模な竹林が広がっていたとか。
静けさの中、どこからともなく聞こえるせせらぎの音。もののあわれを感じさせます。
深山の泉は寝殿造の庭。迎賓館を寝殿造の建物に見立て、それに付随する庭園として作庭したそう。
泉に立つ石は島々を表し、手前の石敷きは洲浜をイメージしたとか。
次は木漏れ日の滝。
ヤマモミジがとても綺麗。滝は納涼効果満点💯歩く気力が蘇りました。
その次は千里庵の枯山水。
茶室「千里庵」は、禅院の方丈を象った建物。
方丈前に枯山水庭園。悟りを開こうと、庭の前で座禅を組む禅僧の姿が思い浮かびます。
暑いのとカラスが多いのとで、おのずと早足になりました。
しばらく歩くと、近くに池泉回遊式庭園の築山が見えてきました。
対岸に休憩所。背後に太陽の塔と観覧車が見えます。
つつじヶ丘はシーズンオフ。
ハス池が見頃でした。
真夏の太陽を浴びて美しく咲く一輪の花。どことなく仏教的な雰囲気が漂っています。
現代庭園の前で一休み。
旋律の鯉池は自然石を使わず、直線に切り取られた切石がオブジェのように並んでいるモダンな庭。
その名の通り、池の中に色とりどりの鯉が泳いでいます。
日本庭園八景を巡回し、最初の池泉回遊式庭園に戻りました。
今日はここまで。次に続きます