六甲ミーツ・アート2019① | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

 今年も六甲ミーツアートに行きました!

 

 
 六甲ケーブル下駅構内の壁に1番目の作品があります。「ときには、僕らも旅しよう。(大石麻央)」作者六甲山を覆面で旅するという面白い作品です。
 
 
 しかしこの作品。ケーブルカーの乗車に気をとられていると絶対見逃します。
 
 
 六甲ケーブル山上駅構内に2番目の作品がありますが、探すのが面倒でパス。
 
 
 駅から展覧台へ抜ける途中に4番目の作品がありました。「仏壇ポートレイト(風間天心)」。永平寺で修行した僧侶でもある作者が、各家庭の仏壇を撮影したポートレイトです。
 
 
 ここにこの作品があるのは、近くに神社があるためでしょう。
 
 
 去年この展覧台で作品が壊された事件があったため、今年の作品は目立たず残念でした。
 
 
 展覧台から見る恒例の景色。神戸の街と2つの人工島(六アイとポーアイ)、遠くに大阪湾の輪郭が見えます。
 
 
 3番目の作品は展覧台カフェの中にあります。
 
 
 バス停から西の景色を見ました。はるか彼方に淡路島が見えます。
 
 
 山上バスに乗り、六甲高山植物園へ向かいました。
 
 
 六甲高山植物園はこれで5回目ですが、こんなに明るい売店は初めてです。
 
 
 売店前にたくさんの明かりが灯っていました。六甲ミーツアートの展示作で、「builds crowd AMAGASAKI(栗真由美)」。尼崎の薄暗い商店街を表現した作品です。
 
 
 ランタンの絵柄は、すべて尼崎の商店街に実在する店や建物。この作品はとても人気があり、オーディエンス(来場者)投票で準グランプリに選ばれました。
 
 
 グランプリ受賞作は、売店映像館内にある「in the mist(大野公士)」。大気光学現象のブロッケンをテーマとした作品です。この光輪とも呼ばれる現象は、人物などの影が霧や雲に投影される時に、その影の周りが虹のように光る現象で、まれに高山などで見られるそう。
 
 
 木彫人形の周辺に直径0.2mmの絹糸を張り巡らしたという手の込んだ作品。暗闇に浮かび上がる人形はもはやホラー。ここに作品があると知らなければきっと悲鳴が上がるはず。
 
 
 こちらは枯山水をガラスで表現した「記憶の庭園(大東真也)」。窯の中でガラスを変化させる技法に自然の変化が加わって、全く新しい枯山水が生まれるとか。光が差すとキラキラと輝きそう。
 
 
 こちらは「今はいるけど、またいなくなる(杉谷一孝)」。粘土で作った素朴な作品です。
 
 
 この景色からインスピレーションを得て制作したとの事。あたかも子供たちが森で遊んでいるかのようです。
 
 
 「多歌緒からのことづて(伊藤存)」は、故児玉多歌緒(1894-1945)氏と伊藤存(1971-)氏のニ人展です。こちらは児玉氏が描いた六甲山のスケッチ。芦屋市美術館所蔵するスケッチの複製したとの事。
 
 
 こちらは出品者が制作した刺繍と素焼きの陶器。そしてこの仮設美術館。展示(六甲ミーツアート)の中に展示があるという面白い発想。
 
 
 刺繍の絵は阪神間の景色を描いたもの。児玉氏が芦屋市出身であった事を踏まえての作品です。
 
 
 そしてこの随筆を刻んだ素焼きの陶器は、児玉氏が画家であり歌人であった事を踏まえての作品。作者の狙いは亡き児玉氏に導かれて美術館を歩くこと。ここを歩いてそう感じた方はどれだけいるでしょうか?
 
 
 こちらはサウンドアーティスト藤本由紀夫氏の作品で「星の読書・秋(六甲)」。椅子に座ると音楽が流れ、その音楽に耳を傾けながら六甲山の自然を眺めるというコンセプト。
 
 
 最後の作品は、中世の騎士の戦いを再現した「六甲おろし従軍記(山口典子)」。
 
 
 集団の中から一人だけこちらを見ている人物が作者。挑発的な視線で何を訴えているのでしょうか?
 
 
 日没まで待てず、夜間鑑賞の作品はパスしました。今度は夜の六甲山に行こうと思っています。