明石公園(菊花展覧会) | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

 11月上旬のある晴れた日、明石公園の菊花展覧会を見に行きました。明石の菊花展は、明石農事試験場の技師として長野県から赴任した立石恒四郎氏が、1923(大正12)年に菊苗を45種ほど持ち込んだのが始まりだとのこと。1926(大正15)年に第1回菊花展が開催され、今年で90回目を迎えました。

 

 展示物は全て、兵庫県在住の菊花愛好家の方々が丹念に育てた菊花です。作品作りには様々なルールがあるようです。一般向けに分かりやすい説明もありました。

 

 三本仕立て(大菊)。短幹・中幹・長幹と赤・白・黄の3色を組み合わせ、全種異品種の12鉢をバランス良く3列に階段状に並べる。

 

 鉢仕上げ(大菊)。大菊三本仕立て4鉢を縦1列に階段状に配置。草丈は鉢底より花頂まで、最前列で150cm以上、最後列で165cm以下の基準で、全種異品種。

 

 福助作り(大菊)。矮化剤を使用して背丈を50cm以下にし、鉢より大きな花を咲かせ、全種異品種の5鉢を縦1列に並べる。

 

 ダルマ作り(大菊)。矮化剤を使用して背丈を80cm以下にし、大菊作りの三本立の要領で、赤・白・黄と5鉢のダルマを縦1列に並べる。

 

 立懸崖作り(小菊)。別名「杉作り」。きっちりと三角錐に作り上げ、足元から先端まで隙間無く花を咲かせる。

 

 大懸崖作り(小菊)

 

 小懸崖作り(小菊)

 

 古典菊4種。左から順に、江戸菊(東京)、嵯峨菊(京都)、肥後菊(熊本)、伊勢菊(三重)。

 

 スプレー菊。1970年代頃から普及した西洋の菊。

 

 ドーム菊花壇(小菊)

 

 総合花壇。大小の懸崖菊や大菊など様々な品種や仕立てを組み合わせ、配色にも考慮して総合美を作り上げる。

 

 特作花壇。大菊・小菊・その他各種の菊を自由に組み込むことができ、形態も自由なことから、これまでに無い新しい発想による花壇ができる。

 

 小品盆栽鉢個別(小菊)。それぞれが独立した作品。

 

 小品盆栽鉢組(小菊)。3鉢を組み合わせる。

 

 盆栽花壇(小菊)。縦横120cmの中に自由に飾りつける。

 

 ミニ盆景花壇(小菊)。横幅50cm以内、奥行き40cm以内の平鉢に、小品盆栽と木・岩・石等を配置して自然の風景表現する。