UCCコーヒー博物館(歴史) | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

 エチオピアの首都アジスアベバの南西約200kmのカファ地方は、コーヒー発祥の地といわれています。スープやおかゆとして食べられていました。

 ここでは今でも伝統的なコーヒーの儀式(カリオモン)が、おもてなしする時などに行われています。

 

 11世紀にアラビア半島のイスラム教徒が秘薬として飲むようになり、生産がイエメンに移りました。焙煎したコーヒーを粉にして水を入れ、ぐつぐつと煮出し、こさずに上澄みを飲みました。はじめは塩や香辛料を入れていたそうです。

 

 17世紀の初頭、トルコから伝わったコーヒーは、ヨーロッパでは「悪魔の飲み物」として恐れられていました。そこでローマ教皇がコーヒーを洗礼し、キリスト教徒の飲み物として認め、ヨーロッパ各国で飲まれるようになりました。

 

 ロンドンでは1ペニーで入れるコーヒーハウスが建てられました。身分を問わず多くの人が集まり、情報や議論を交わしたり、雑誌を読むことができたので、「ペニーユニバーシティー」と呼ばれたそうです。

 

 日本にコーヒーが伝わったのは17世紀後半。オランダから長崎の出島に入ったそうです。当時の役人が、焦げ臭くておいしくなかったと記録を残しています。

 

 ヨーロッパ各国は競って植民地でコーヒーを栽培するようになり、18世紀には栽培エリアがアジア・中南米まで拡大しました。南北緯25度内は「コーヒーベルト」と呼ばれ、現在ではその中の約70ヵ国で栽培されています。

 

 18世紀後半から産業革命が起こり、さまざまな器具が開発されました。そして20世紀、コーヒーは世界で飲まれるようになり、現在に至ります。

 

 コーヒーの歴史をざっと辿りました。次に続きます。