大徳寺(龍源院の庭) | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

 龍源院は、1502年に大徳寺第72世住職、東渓宗牧(とうけいそうぼく、1454-1518)を開祖として、能登の領主・畠山義元(はたけやまよしもと)が豊後の大友義長(おおともよしなが)と共に創建しました。

 

 方丈の周りを囲むように4つの庭があります。

 東滴壺(とうてきこ)は、日本最古の石庭です。庭の右側に平たい一枚の板石が置かれ、円の波紋は一滴の水が滴り落ちる姿を現しているそうです。

 

 滹沱底(こだてい)は、宗祖(臨済禅師)が住んだ中国河北鎮州城の南を流れる「滹沱河」が由来だそうです。西に配された穴の空いた石は「阿の石」、東に配された石は「吽(うん)の石」といわれているため、「阿吽の石庭」とも呼ばれています。

 

 担雪井。滹沱底にある井戸。創建当時より現存している古い井戸です。

 

一枝担(いっしだん)は、開祖の東渓禅師が、師の「実伝」和尚より贈られた室号「霊山一枝之軒」より名づけられたそうです。東側の楕円形の苔山に亀島があり二石が配され、西側には鶴島、南側に蓬莱山、その脇に板石の「一枝坦」が据えられています。

 

開祖堂は開祖・東溪禅師の塔所です。前の庭は「鶏足山」と名付けられています。

 

 龍吟庭(りょうぎんてい)は、室町時代に造られた須弥山式の枯山水で、大徳寺で最も古い庭です。中央に突出している石が須弥山で、一面の苔が大海を表しています。

 

次は方丈の中について投稿します。