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サポートライター みけ の独り言

電子書籍のはなし、文章のはなし、ことばのはなし、書く事、話すこと、ゆめのたねで喋っていることなど、言葉にまつわるいろいろなことを中心に、書いてみたいと思っています。

 

今回取り上げるのは「5W1H」と称される手法です。おそらく、多くの人がこの名前を聞いたことがあるでしょう。WやHが何を表しているかというと、何かを伝えたり表現したりするときに、対象となる出来事や事象をキチンと伝えるために必要な要素を並べたものです。伝える側の頭の中の情報を整理するためのフレームワーク、そんな感じですね。

5Wと1Hですから、Wで始まる言葉が5個、Hで始まる言葉が1個で構成されているのですが、もちろん英語の単語です。並べていくと、

 「When:いつ」 ・・・・・時間、時機、時期、期間、期限
 「Where:どこで」・・・・場所、範囲、地域
 「Who:だれが」・・・・・人物、層、立場、役職、企業
 「What:何を」  ・・・・・事物、事象、概念
 「Why:なぜ」・・・・・・理由、原因
 「How:どのように」・・・方法、手段

これ等の要素を使って伝えたいことを整理して伝える、あるいは表現するためのフレームワークです。情報が整理されているので、受け取る側も理解しやすく、改めて自分で組み立て直す必要もありません。つまり、伝えやすくて、受け取る側も混乱を避けることができる、しかも次に伝えるうえでも情報が変化してしまったりしにくいなどのメリットがあります。

詳細に中身を見ていくと、まず「When:いつ」という言葉が出て来ます。時間的な要素を表すのですが、タイミングとしての「今」や「過去のどこかの時点」、あるいは「未来のどこかのタイミング」という1点を示すだけではありません。時間的な流れや継続する期間などもここで表現します。時期のような場合も表現できます。「〇月〇日の〇時〇〇分」というようなピンポイントの場合もあるでしょうし、「春になったら~」というようなちょっとあいまいな時期を表す場合も出てくるでしょう。

次に出てくるのが「Where:どこで」、場所を示す表現ですが、これもまたピンポイントで「会議室」というような場所の時もあれば、「〇〇県〇〇市」というよう漠然とした場所という事もあります。伝えたい内容に依って変わってきます。仕事の打ち合わせなら前者でしょうし、報道のような場合は後者になるでしょう。また、話題としての場所なので必ずしも特定するばかりではありません。何かを伝えるときに、そのイメージしやすいように例として「例えば〇〇のような場所」といった表現をすることもあるようです。

3番目は「Who:だれが」になっていますね。対象となる人物という感じですが、これも特定の個人の場合もあれば、ターゲット層といった集団が対象になる場合もあります。対象者ですから、ひょっとしたら人物ばかりとは限りません。取引先の企業という場合もあるでしょうし、立場や役職・肩書などを用いることもあります。

4番目は「What:何を」で話題としての対象となるものですが、具体的な事物であれば一番わかりいやすいでしょう。ただ、概念であったりサービスであったり個人や企業の取り組みや姿勢であったりすることもあります。〇〇についての話題という意味合いなので、必ずしも具体的な事物である必要はないというわけですね。

Wの最後は「Why:なぜ」です。理由ですね。原因の場合もあるでしょう。「なぜ」の後に続く内容によって、「こうなったのか」という原因の話も有れば、「こうしたいのか」という未来の行動を話題にすることもあります。「何のために」というようなこともあるでしょうから、ここをキチンと押さえておく必要はありそうですね。

最後は「How:どのように」、手段や方法といったことが思い浮かびます。「如何にして~するか」といったような内容になります。

ここに挙げた順にこれ等を伝えるというのも方法ですが、どうすれば効果的に伝えることができるかを考えると、内容によっては順序を変えてみる事もできそうですよね。

この5W1H、伝えたい内容によりのでしょうか、派生形というような表現がいくつか存在します。例えば「7W2H」だとか、「5W2H1C」だとか、他にもいくつかあるようです。だんだん細かくなっていきますが、スタートは5W1Hなので、これをキチンと理解しておけばよいと思います。


 

 

今回取り上げるのは「リフレーミング」という手法です。名前からして、どんなことをするのか想像がつきそうですね。リフレーミングとはその名前の通り、フレーム(枠組み)を新たなものに取り換える事、それまでの枠組みで捉えていた問題や物事に対して、違う枠組みを当てはめることで見直すことを指します。こうすることで新たな視点で見つめ直すことができるようになるので、今までとは違った発想や捉え方ができるようになります。その結果として、新しい解決策や今までとはまったく異なるアプローチの方法を見つけることが可能になる、そんな手法です。

 ウィキペディアによると、元々は心理学やカウンセリングの方の言葉だそうです。こちらも問題解決のために捉え方を変えるような手法が必要だったのでしょう。心理学の方では、例えば何らかの出来事に対して当人がネガティブな捉え方をして落ち込んでいるような場合に、その出来事の別の面を示すことでそれまでの捉え方をリセットさせてポジティブな見方に変える、そのようなことは頻繁に行われるようです。気持ちが軽くなったり出来れば当人のアプローチも軽やかな方に変化するでしょう。その結果、人間関係や何らかの問題なども円滑に解決に向かうといったことが期待できます。

とは言っても、何かピンと来ない話かもしれませんね。

こんな例はどうでしょう。かつて流行りのようによく語られたものに、コップの水の話がありました。半分だけ水が入ったコップを見てどのように捉えるかといった話でした。この話の時は水が「半分しか入っていない」とネガティブに捉えるのか、それとも「まだ半分も残っている」とポジティブに捉えるのか、そういった受け止め方がキーになっていたようでした。
私はこの話でちょっと斜に構えて捉えていたのでしょうか、まず半分の水の量という事実をしっかりと認識してから次の段階に進んだ方がいいんじゃないのかといったことを言って、周囲の人から変な目で見られていた記憶もあります。その話は横に置くとしても、当時は随分もてはやされた話でしたが、最近は全く聞くことが無くなりましたね。

それはともかく、このような話であったり、別の面に気付くために言い換えてみたり、いろいろなことをやっていたのも、ある意味でリフレーミングだったのかもしれません。言い換えなどは発想の転換の練習だったと考えることができるかもしれませんね。

出来事の何をリフレーミングするのか、これは大事なポイントのようです。この状況をどのように判断するかといった場合や、これをどのように受け止めるかといった人の側の問題として考えるかなど、いくつかの捉え方があるようです。中には「やっちまった・・・」というような失敗も含まれるでしょう。このような場合、希望的観測であったり軽はずみな楽観視などはいけませんが、捉え方一つで解決策に近づけるかもしれません。

リフレーミングは、上手く行えばモチベーションのアップにもつながります。振り返りや反省も必要ですが、いつまでも引きずってしまうよりも見方を変えて解決のための行動を起こすことの方が必要です。リフレーミングは枠組みを変えることで見方や解釈を変えるうえで有用ですが、同時に気持ちの切り替えにも役立つ方法だという事は知っておいて損はないと思います。

 

 

今回はライフサイクル思考を取り上げることにします。ライフサイクルと聞くと人間の寿命が尽きるまでの間に商品やサービスがどのように関わっていくかというような捉え方をするような話を聞いたことがありますが、本来はちょっと違うようです。人間の寿命ではなくて、製品の寿命と環境の関係といったことを指すようでした。私が聞いた話はアレンジ版だったのでしょうか。

それはともかくとして、ライフサイクル思考は昨今の環境への影響をいろいろと考慮した捉え方のようですね。大きな話題としてのSDGsにも関係しているのでしょう。ウィキペディアによると、製品の製造から使用、廃棄までのどの段階においても環境との関係を考えて、その影響を最小限にするためにどうするかを重点におく捉え方という意味の事が書かれていました。レアメタルのようなものを使用する製品の場合は、その発掘の段階から考慮していくという事になるので、想像もできないほどの広範囲で物事を考える必要が出て来るようです。人間ではなくて、製品についての「ゆりかごから墓場まで」といった感じですね。

このような考え方で製品の開発を進めていくならば、当然最後の廃棄物処理の段階でも考慮しているはずですから、公害の問題もより少なくなっていくでしょう。また、最終処理の段階の技術も必要に応じで開発していくことになります。これは、現在行われている方法やそこで用いられる技術的な内容についても、新たに改善したり開発したりすることも含んできますよね。一つの製品を作るために、様々な配慮が必要になりそうです。

しかし、このような考え方は一朝一夕に出来るものではありません。しかも、私たちはどうしても「見えない物は無い物」といった捉え方をしてしまい勝ちです。見えない物、背景や裏側、複雑な事情、言うに言えない影の苦労や努力、ホンネ、周囲への影響、こういったものを忘れてしまって安易な方に意識が流れていってしまいます。それを一つ一つ明らかにして、周囲の環境への影響や相互作用を考えていくって、大変な事ですよね。

そのためという事もあるからでしょうか、最近では教育の場でもライフサイクル思考を取り上げることが出てきているのだとか。子供のうちから学習して、製品と環境との相互関係を考える習慣を身につけていけば、安易な考え方に流れることも少なくなるでしょう。その人たちが大人になって企業などで何らかの製品作りに関わったときに、その成果が発揮されればよいですね。そしてその企業も、その取り組みを前面に出して努力していることを伝えていけば、いい意味で注目を集める事にもつながります。

そして、その企業は「環境に対して配慮のある企業」といったイメージが定着することになります。良いイメージは世間一般にとっては選択基準の一つとして重要ですから、選ばれるという意味でも大事なことになってきます。評価も高くなりますので、企業のブランド化にも役立ちます。こんなことを書くと打算的に思われるかもしれませんが、企業だって当然、このようなことは考えているでしょう。