フレーム②、マンダラート | サポートライター みけ の独り言

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電子書籍のはなし、文章のはなし、ことばのはなし、書く事、話すこと、ゆめのたねで喋っていることなど、言葉にまつわるいろいろなことを中心に、書いてみたいと思っています。

 

今回はマンダラートを取り上げます。じつは「曼荼羅」は知っていたのですが、マンダラートの事は良く知りませんでした。そんな事情があるので、今回はマンダラートについて勉強してみようと思います。

マンダラートとは曼荼羅をベースにしたもので、曼荼羅+アートという造語です。マンダラート以外に曼荼羅チャートといった名称が用いられることもありますが、同じものですね。曼荼羅とは仏教で用いられる言葉で、仏や菩薩を配置した図なのですが、マンダラートはそれに似た感じのものになっているので、曼荼羅アートという名称になったようです。

マンダラートは大谷翔平選手が使っていることでも有名になりましたが、9×9マスで構成されたフォーマットを使って目標を達成するためや具体的な行動計画を立てるために用いられるツールです。

一つのブロックは3×3マスで構成されており、このブロックが9個集まった形にがマンダラートになっているのですが、中央の9マスが全体の中心的なテーマになります。中央の9マスの中の中央の1マスがマンダラート全体の大きなテーマとなり、その周囲の8マスにそのテーマにかかわる大きなサブテーマを配置します。

次いで、それぞれのサブテーマが周囲の8つのブロックの9マスで取り上げるのですが、それぞれの9マスの中央にサブテーマを書き込み、それにかかわる要因を周囲の8マスに書き込んでいく、これを8つのブロック全部に行います。

こうすることによって、メインのテーマを細かく8つのサブテーマに分けて、それぞれのサブテーマをさらに細かい要因に分解して考えることができるような図になるんですね。2段階に分けて細かく探っていくことができるので、結構深くまで掘り下げることができるんです。また、要因をいくつも出すことができますので、問題の解決であったり短所や弱みの発見にも使うことができる優れものです。

短所や弱みが分かれば、それを克服するための行動計画を作ることができますし、それを深堀するために別のマンダラートを描けばよいという事にもつながります。深く掘り下げることができるのですから、何かで失敗した時(あまり考えたくはありませんが)などもその要因を探るということに使えるので、いろいろと重宝している人も多いんじゃないかと思います。

仕事でもそうですが、教育の場でも人気のあるツールだと聞いています。最初はイヤイヤでも、描いていくうちにだんだん楽しくなってくる、ついつい没頭してしまって時間を忘れて描いてしまうという事が出てくるかもしれません。思考力の開発にも有用なんですね。

目標を考えるときは、どうしてもまずは簡単にクリアできそうなところからスタートしてしまうかもしれませんが、回数を重ねていくことで次第に自分への負荷をかけていくようにすれば、その人自身の成長も期待できるでしょう。

ただ、ツールですから、これに振り回されてはいけません。また、もともとの目的が創造的思考を伸ばすためのものとしてここでは取り上げていますので、ツールによっては行ないたい内容に適しているかどうかを考えたうえで用いる必要があります。

例えば中央のブロックの中の中央のマス目がマンダラートの大きなテーマなら、マインドマップでは中央のコメントやイラストにあたります。そして、マンダラートの中央のテーマの周囲の8マスは、マインドマップならセントラルイメージから伸ばすメインブランチといったところでしょう。これ等は自分が一人で思考を深めるうえで有用ですが、複数の人が集まってアイデアを考えるのであればブレーンストーミングの方が扱いやすそうです。

このように、ツールによって向き不向きがありそうです、さらに、マンダラートは左脳的、マインドマップは右脳的と捉えることもできます。使う人の得手不得手やツール自体の向き不向きなども踏まえてどれを使うか決めていけば、より効果的になりそうですね。