言語化下手? | サポートライター みけ の独り言

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電子書籍のはなし、文章のはなし、ことばのはなし、書く事、話すこと、ゆめのたねで喋っていることなど、言葉にまつわるいろいろなことを中心に、書いてみたいと思っています。

 

今回はちょっと変なタイトルになりましたが、今回は言語化がうまくならないとマズいんじゃないかというお話です。言語化の力量を上げることは大切ですが、これに他の能力を掛け合わせると、ひょっとしたら無敵になるんじゃないか、そんな話にしたいと思っています。

言語化が問題になるのは話す場面と書く場面でしょう。聞く場面では、言語化は相手の話を理解するうえで必要になるのかもしれません。聴く側のあなたにとって、相手の言語化や話の組み立てといった能力がどれくらいかによって、あるいはその人のクセのようなものも含めて、相手の話を聞きながら考えながら理解していかなければなりませんから。

言語化、というよりも話すこと自体がダメという人もいます。昔気質の職人さんのような方に、そのような傾向がありそうですが、技術がしっかりしているなら問題はありませんね。しかし、思った事や考えている事を言葉にして示さなければ、今の時代だと誰にも伝わらないかもしれません。

それだけ言葉の重要さが増しているのですが、言語化できたとしても意外に話がうまく前に進まない場合もあります。肝心の話の中身が薄っぺらいといった印象を受けたり、次に話が続かなかったりすることって、ありませんか。それって、話をしている人自身に問題があるんじゃないかと思うことがあるのですが、どうでしょう。

捉え方や考え方がユニークで他の人と異なる場合もありますので、一概におかしな人というわけにはいきませんが、その人の知識が少なかったり経験が乏しかったり、あるいは技術的にまだ発展途上といった場合は、今後の努力に期待することになります。

逆に考えると、言語化の能力にその人の情報量や思考の深さが加わると、コミュニケーション的には鬼に金棒状態になるんじゃないかといえそうですね。コミュニケーションもスキルが必要ですから、これが無いとなかなか盛り上がりませんが。

例えば何かを尋ねる場合でも、問いかける時にオープンクエッションとしてなのか、それともクローズドクエッションになるのか、それによって後の話の広がりが変わってきます。問いかけ方の一つをとっても、コミュニケーションのスキルが大事なことが分かります。

また、会話が充実して実りが多いものになる、対話が出来て相手と自分との合意ができたりするためには、別の意味での言語化能力が必要になるんじゃないかと考えています。自分は必死になって言語化しながら思いや考えを伝えていたとして、相手が同じように言語化を意識してこちらに分かりやすいように伝えようとしているかどうかは別の話です。

厳しい話になりますが、相手の方は言語化など全く意に介さず、思った事をその人なりの表現で伝えてくるかもしれません。そうなると、聞く側のこちらは相手の話を聞きながら、その話の意図するところを推測しながら、その言葉から受け取れる状況を整理しながら相手が示す情報を受け取らなければならなくなります。

つまり、言語化を意識して自分が考えている事を伝える、その真逆の事をしなければならないんです。しかも、時折り確認しておかないと、カン違いをしていたとしても判断できないかもしれません。そうしないと、そのまま会話が進んでいけば話がズレたままになって、最後まで何の話だったかが分からず仕舞いになってしまいます。もし、この真逆の事がある程度でも出来れば、聞き手である自分は答える側の意図をくみ取ることが出来て、より多くの情報を相手から引き出せることになります。

インタビューなどの場合は、聞き手は常にこのような事を頭の中でフル回転させながら、考えながら行なっているのでしょう。相手が膝を叩いて「それが言いたかった」と言わせることが出来れば、インタビューの名人ですね。

いつになったらそんな芸当が出来るようになるやら・・・。