犯罪被害者の訴えも法も無視の下関市 | ニッコリ会・下関

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犯罪被害者の訴えも法も無視の下関市

 産廃物不法投棄も犯罪もなかった?!

 

 市内豊浦町黒井に2009(平成21)年、4月から土地賃貸料不払いで不法投棄された建設残土等の小山、約15,000㎥があります。市はこれを不法投棄と認めず、下関警察署は市の回答を理由に被害届を受理しませんでした。

 被害者・金山三郎氏は所有地が使用出来ず生活は困窮し、15年間、その不法不当を市、警察、検察に訴えています。しかし、市はこの小山は廃棄物ではないからと自己責任での解決を求めています。金山氏は逃亡したU氏らを提訴し、U氏に全責任があるとの判決を得ています。

 黒井に不法投棄されたその小山にはコンクリートガレキ等の産業廃棄物が混入しており、廃棄物処理法第12条第2項(産業廃棄物保管基準)違反であり、不法投棄(同法第16条)となるため市は元請業者らを行政指導すべきでした。

 また市自身がU氏に黒井事件の1年前に同様に産廃混り土の不法投棄被害を受けており、市はU氏を刑事告訴していましたが、2012(平成24)年5月に告訴取下げを決めました。市は金山氏がU氏による被害を訴えているのを知りながら、警察で取り調べを受けているU氏への告訴を取り下げ、黒井の件でも刑事告発もしませんでした。これは 「公務員の告発義務」(刑訴法239条2項)に反しています。

 

 市は「不法投棄は犯罪である」と市民に公知しながら、この犯罪被害の訴えを無視して良いのでしょうか。昨年、全市議会議員(34名)にこの問題を訴える内容の資料を送り回答を求めたところ8名の市議から回答がありました。「知りたい」、「調査したい」は6名でした。つきましてはこの度、環境問題で著名な専門家の熊本一規明治学院大学名誉教授に下関市のやり方は何が問題なのかについてお話をしていただきます。ご参加お待ちしています。みんなで話し合いましょう。

 

熊本一規先生【プロフィール】

1949年 佐賀県小城町に生まれる。1973年 東京大学工学部都市工学科卒業。1980年 東京大学工系大学院博士課程修了(工学博士)。1987年より明治学院大学に就任し、現在明治学院大学名誉教授。

ごみ・リサイクル問題で市民サイドからの政策批判を行なうとともに、埋立・ダム・原発・都市政策で漁民・住民のサポートを続けている。

著書 『ごみ行政はどこが間違っているのか?』(合同出版,1999年),『これでわかるごみ問題Q&A』(合同出版,2000年)『日本の循環型社会づくりはどこが間違っているのか?』(合同出版,2009年),『海はだれのものか』(日本評論社,2010年),『脱原発の経済学』(緑風出版,2011年),『よみがえれ!清流球磨川』(共著,緑風出版,2011年),『漁業権とはなにか』(日本評論社、2018年),『ごみはどこへ行くのか?』(PHP研究所,2018年)など多数。

 

応援しています!!!

熊本先生は、上関原発計画で中国電力が祝島漁民の漁業権を全く無視して、原発建設予定地海域のボーリング調査や埋立工事に着工しょうとした時、わざわざ現地へ来られ漁船に同乗して祝島漁民の正当性を説き中電の違法な埋立てを阻止する闘いを法理論的に支えて下さいました。先生の原点は、いつも農民、漁民、住民の立場に立った法律論にあります。豊浦町黒井で金山三郎さんが不法投棄の問題で苦しんでおられると思いますが、被害者として法的な理解を深めて事業者や自治体の無責任な手法を断罪し、勝利されることを願っております。共に頑張りましょう。

                

                原発いらん! 山口ネットワーク代表  小中 進