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社員一人でも人事評価制度は必要!

From:小西繁雄



ときどき、こんな言葉を耳にします。


「社員100人ぐらいまでは、社長の目が届くので、人事制度は必要ないよね。」


これは、社長の視点から、社長がどこまで社員のことを理解し、把握できているか?

という点では、ある意味、正しいかもしれません。



しかし、社員の視点から見るとどうなるでしょうか?


もし、あなたがある会社(社員100人)の社員だとしてください。

社長が自分の普段行っていることや判断していることを

よくわかってくれていて、

その社長が自分のことを評価してくれているなら、

不満はない、

と思うでしょうか?



よほど、人徳のある社長で、

「この社長の判断なら、間違いない、すべて従おう」

と思えるほどの社長の下で働いている社員なら、

そんな風に思う人もいるかもしれません。



しかし、普通は、そんな風には思わないはずです。


「よく考えると、自分がどんな判断をして、どう頑張ったかについて、

誰も見てくれていないな。

自分のしていることが、会社にどういう良い影響を与えて、

それが自分の評価(昇格・昇給などの処遇)にどう反映されているのか、

全く分からない。

自分がこの会社にいて、どう成長しているのか、全く手ごたえが感じられない。

やりがいと手ごたえが欲しい!」



人事評価の仕組みが無い会社では、

遅かれ早かれ、社員はそんな風に感じはじめます。



また、

「何をやったら、この会社が良くなって、

それが、自分の人生にも反映されて、

自分の人生が良くなるのか?」


に関する明確な答えは、

人事評価の仕組みで伝えるしかありません。



「いやいや、そのあたりのことは、私は普段から社員には伝えているよ。」


と思っている社長様もいらっしゃるかもしれませんが、


はっきり言って、

仕組みを作っていないということは、


人を評価するということの「重み」を感じていない証拠ですから、


「口先だけ」


と思われても仕方ありません。



社長が「鉛筆をなめなめ」社員の給与や処遇を決めているということは、


社員から見たら、


「自分の人生をなめられている」

と(無意識的に、直感的に)感じるでしょう。




私は、

たとえ、社員が一人でも、

その社員の人生を尊重するなら、


きちんと、

「この会社の存在意義は、○○(理念)で、

こんな○○(未来像・ビジョン・世界観)を目指している。

そのためには、

うちの会社では、

こんな行動(行動評価基準・行動指標)を行ってほしいと思っている(←会社の意志)。

そして、こんな結果を出してほしい(業績評価基準・結果指標)。

また、こんな風に知識やスキルを磨いてもらって、

将来的には、こんなことができるようになってほしい

と思っている(成長ステップ≒いわゆる等級制度)。

この会社で働くことによって、

君が思い描いている『ないたい自分』に

近づいていけると思うよ。」


このようなことを明確に、

人事評価の仕組みとして伝えていく必要があると思います。



これが、人材育成のベースであり、人事評価制度の目的です。



このような仕組みは、

「社員が100人になってからでいい。」

というようなものではありません!



社員一人からでも、絶対に必要なものです。


もし、その社員のことを尊重するのであれば、、、


そして、

このような仕組みがあれば、

すごく、スムーズにいくことが

あります。


それは、採用です。


人事評価制度を作り込んでいけば、


採用の際に、

◆うちの会社の存在意義(理念)、

◆未来像(ビジョン・世界観)、

◆こんな行動(行動評価基準・行動指標)を行ってほしい

◆こんな結果を出してほしい(業績評価基準・結果指標)

◆こんな風に知識やスキルを磨いてもらって、

将来的には、こんなことができるようになってほしい

(成長ステップ≒いわゆる等級制度)。

◆この会社に入れば、

君が思い描いている『なりたい自分』に近づけると思うがどうだろう


といったことを、

大変スムーズに伝えることができます。



応募者の大きな不安、

つまり

「この会社は、自分を大切にしてくれるのか?

自分が成長でき、活躍できる居場所と出番があるのか?」


という不安がかなり解消されます。


もちろん、採用の際には、

相手(応募者)の『なりたい自分』をしっかり聴いてあげて、

それを自社が実現してあげられるのかを考えてあげることが大切です。



そして、自信を持って、

「うちの会社に来れば、

君の『なりたい自分』を必ず手助けしてあげられる」

と思えれば、

その思いは、必ず相手に伝わりますので、

たとえ、知名度のない中小企業でも、

自社に合ったいい人材を採用することができるようになります。



ということで、

社員を一人でも雇っているなら、

ぜひ人事評価の仕組み作りにチャレンジしてください。



ー小西繁雄

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