読書288 あかるい花束 | そらいろ日記

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8月5日は読書の感想を

 

「あかるい花束」岡本真帆

 

 

 

岡本真帆さんの2022から2024年の短歌をまとめた歌集を手に取ってみました。

 

おこがましいけれど、私が撮った写真と合わせて、彼女の短歌をいくつかご紹介させてくださいね。

 

 

まぼろしとまぶしいって似てるから間違えそうになるけど 桜

 

 

ただしくよりたのしく歩く 光ってる水が見たくて すこし小走り

 

 

窓という窓は光って彗星のような飛行機雲を見ていた

 

 

傘を差す人差さない人がいる信号待ちで傘を差さない

 

 

 

解けながらなにか小さくしゃべってるグラスの中の四角い氷

 

 

おたがいの花を踏みつけないように束ねた花を渡しあったね

 

 

手放せばそのぶん手のひらはひらく いってきますと言って手を振る

 

 

 

 

言の葉をリズムにのせて束ねると花束のようにして誰かに差し上げることができるような気がした。

 

そんな歌集でした。

 

 

 

岡本さんの短歌に出会ったとき、以前わたしが撮った写真が心に浮かぶという不思議な感覚がありました。