私は宇宙人(エイリアン)諸星ヒカルである。東京都の某大学で食品関連の講師をしている。本来の仕事はこの惑星の調査であり、毎回宇宙の本部に報告している。調査の範囲は広く、政治、経済、戦争という固いテーマだけでなく、アニメやマンガ、芸術など多岐にわたる。片腕となるモノリスは私を時空に縛られることなく必要な環境に移動させてくれる。ここでは食品に関するレポートを取り上げている。

 

 今回のテーマはカップ麺である。その起源はいうまでもなく、袋麺である。日清食品の創始者である安藤百福氏がとても苦労して「チキンラーメン」として商品化したものである。氏は世界に大きな影響を与えた人である。私はその過程を継続的に観察していて、すでに本部に報告済みである。氏をモデルとしたNHK朝ドラ「まんぷく」(2018年度)が放映されたが、おおむね事実に基づいていたと思う。

 

 氏は早い時期から海外を意識していた。欧米に袋麺のセールスに行っている。試食者に適したどんぶりがなかったため、紙コップにラーメンを割り入れて湯を注ぎフォークで食べたという。ここから着想を得てカップヌードルを誕生させたようだ。乾燥麺や生タイプ麺などに具材(かやく)を添付したものである。世界中に簡便な食糧として普及しており、各国の味付けや具材で親しまれている。

 

 湯をかけて待つ時間は3分間が一般的である。80年代、10代の工藤夕貴氏の「お湯をかける少女」のハウス食品のCMがあった。もちろん、筒井康隆氏の「時をかける少女」のパロディである。カップ麺ではないが、テレビで人気だった「子連れ狼」1)を元に、拝一刀(笑福亭仁鶴氏)が大五郎役の男の子に「3分間待つのだぞ」といって、ボンカレーを与えるCMが人気になったこともある。

 

 ちなみにカップヌードルには「謎肉」が入っている。正体は不明だったが、2017年カップヌードル誕生46周年を迎えた際、日清食品が「豚肉と大豆由来の原料に野菜などをミックスしたもの」と公表している。このようなマーケティングに日清食品は長けている。

 

 最新データによるカップ麺ベスト10を示しておこう。

1.日清食品・カップヌードル

2.日清食品・カップヌードルシーフードヌードル

3.日清食品・どん兵俑きつねうどん

4.日清食品・カップヌードルカレー

5.日清食品・カップヌードルチリトマトヌードル

6.蒙古タンメン中本辛旨味噌

7.マルちゃん赤いきつねうどん東

8.エースコックわかめラーメンごま・しようゆ

9.日清食品・焼そぱU.F.O.

10.セブンプレミアムゴールドすみれ札幌濃厚味噌

 

 上位6件を日清食品が占めているのは見事というほかはない。7位のマルちゃん赤いきつねうどん東の「東」は東・西・関西・北海道の4地域の一つという意味である。メーカーは地域により、味を変えているのである。

 

 最後に大切なことに触れておこう。ライフラインがダウンした非常事では、お湯の入手が困難な場合が多いだろう。警視庁警備部災害対策課によると、水でも15分待てば食べられるという。水なしでも食べられるが、のどに閊えそうだ。

*シンパロディ:タイマーマスク

 モノリスは筆者をこの世界と並行して存在するパラレルワールドに連れて行ってくれる。永井豪氏の描く「まぼろしパンテイー」は「まぼろし探偵」のパロディである。まぼろし探偵はエイトマン(エートマンではない)2)などを描いて人気があった桑田次郎氏の作品である。これらに沿った面白い例を紹介しよう。

 

 タイマーマスクはプロレスラーだが、その名の通りタイマーが顔である。ウルトラマン(売虎マンではない)3)同様に戦える時間が3分間と短いが、この時間内ギリギリで相手を必ず倒してしまう。

1)西荻窪散策2021 https://ameblo.jp/yk206/entry-12656547085.html

2)エートマン https://ameblo.jp/yk206/entry-12802842501.html

3) 売虎マン https://ameblo.jp/yk206/entry-12819900457.html

*食品なんでも相談所 横山技術士事務所

*3頁目 発酵食品もの知り講座

*4頁目 大豆総合研究所

*中国ひとり歩記録 中国ひとり歩記 目次
*吉祥寺サバイバル 吉祥寺サバイバル 目次

*働くヒト器官 働くヒト器官 目次