私はエイリアン諸星ヒカル。頼もしい助手であり、保護者でもある万能のモノリスとともにこの惑星を調査している。調べることは多岐にわたり、本部に送っている。その中から、食に関するレポートを紹介しよう。

 38億年前、この惑星の水中で生命が誕生した。人類まで進化したが、大人で1日2.5Lの水が必要である。今回はこの水について調査した結果を報告しよう。

 日本人であれば、水道水が飲めるのは当たり前と思っていないだろうか。水道水を飲めるのは全世界でわずか15ケ国しかない。アジアに限れば、アラブ首長国連邦(UAE)が加わるだけである。海水を淡水化することによる。この過程で、雑菌も除去されるので、飲むことができる。なお、この淡水化事業は日本も協力している。

 水道水はまずいというイメージを持っている人が多そうだ。ところが、東京ではオゾンと活性炭による高度浄水処理を行っているので、おいしいのである。ボトルに詰めて、売ってもいる。1本(500ml)105円と立派な値段だ。東京在住であれば、湯水のように使えるのは幸せである。

 最近は精選水を無料で配布しているスーパーが増えた。水の補給のついでに商品を買ってもらえば、設置コストは問題ないということだろう。また、ウォーターサーバーを備える家庭も増えた。料理がおいしくなり、お湯が使える利点がある。災害時の備えにもなっている。

 ミネラルウォーターは地下水を容器に詰めたものである。1983年、ハウス食品㈱が「六甲のおいしい水」を発売したが、これが最初の家庭用だったとされる。現在は輸入品も含めて多様なミネラルウォーターを選択できる。

 日本の生産量は山梨がダントツの1位で30数%を占める。これに静岡と鳥取が10数%で続く。山梨と静岡はやはり富士山を謳うことが多い。写真の小さなボトルの商品名は正に「Mt.FUJI」である。

 ミネラルウォーターの品質として重要なのは、硬度と炭酸含有だ。硬度とは含まれるミネラル量を示したもので、量が多くなると硬度が高くなる。炭酸は自然に含まれるもので、場所により異なる。

 私は某大学の講師を務めている。そこで、ミネラルウォーターのおいしさについて、学生を集めて調査を行った。サンプルは硬度が異なるもの日本産3種にミネラルを含まない蒸留水を加えた4本である。内容がわからない状態で順位をつけてもらった。ミネラルウォーター3本では硬度が低いほど高得点になった。

 1本だけ、誰もが顔をしかめたサンプルがあった。それが蒸留水である。ものを溶かす能力が高く、苦味や渋みを感じる。これが最低の4位であり、飲料には向いていない。
 

 アーサー・C・クラーク原作映画「2001年の宇宙旅」の小説版を思い出した。主人公のデビッド・ボーマンが乗ったスペースポッドが着いたところは立派なホテルの一室だ。冷蔵庫には食べ物、そして水道があった。その水を飲んだボーマンが吐き出すシーンが描写されている。そう、それが蒸留水だったのである。


*シン・パロディ:エートマン
 モノリスを使えば、時空を超えて移動することもできる。また、パラレルワールドものぞくことが可能だ。永井豪氏のけっこう仮面などの優れた作品がある。これらに沿った面白い例を紹介しよう。

 今回はエートマンである。鋼鉄の胸を持ち、弾よりも早く走ることができる刑事である。ただし、悲しい欠陥があった。何のために走り出したか、すぐ忘れてしまうのである。立ち止まり、「エート?」と考え、ついには座り込んでしまう。ただし、忘れたことも忘れてしまうので、立ち直りがはやいのだ。
https://yokoyama-food-enngineer.jimdosite.com/ブログ・ちょいワク「食ノート」/ 中段に過去記事
*中国ひとり歩記 連載中 https://www.foodwatch.jp/category/strategy/walkinginchina
*「大豆変身物語」アマゾンで購入可能(495円)
*発酵食品もの知り講座(連載中) https://yokoyama-food-enngineer.jimdosite.com/発酵食品もの知り講座
*横山技術士事務所 https://yokoyama-food-enngineer.jimdosite.com/
*予定6/23日(株)テックデザイン 新製品開発に活かす発酵食品基礎講座
 https://www.tech-d.jp/seminar/show/6626