🟨①逆境を乗り越えて幸せに生きる【慈悲喜捨は我々の性格を直すワクチン・慈悲喜捨を実践する人に生老病死に悩まない】今生の幸福の四因〖デイーガジャーヌ経〗財産を無駄にする四因【令和6年6月03日】
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🟥https://youtu.be/MjOMDqWl9DM?si=86XEMCfkJ1-EO21B

🟥1️⃣🌏️✡️〖レジメ資料〗
【逆境を乗り越えて幸せに生きていくために】
🟪仏教の考え方
🔶《生きることは苦なので、順境は成り立たない・有り得ない》
🔷仏教的に言えば、既に逆境なので順境になったということはない。
🔶仏教の色々のエピソードの中でも、ある期間だけ、ほんのわずかな期間、順調でいたというストーリーはあります。

🟩常に逆境の中で生きている人々に対して、仏教のアドバイスは ➡️〖戒【善 】〗を守って生きること!
🟩我々の性格を直す、ワクチンとして仏陀が教えたのは、慈悲喜捨【四無量心】の実践です。

🔶「慈悲喜捨を素直に、正直に実践してみましょう」とお釈迦様は教えられます。
🌠【生かして生きるやり方】🌠
   〖利他・自利〗
🔷慈悲喜捨の精神を確立した人には「逆境」は成り立ちません。
🔶その人にあるのは、 生老病死といった基本的な問題だけであって、その他に苦しみは存在しない!とブッダは教えられます。

🔷お釈迦様は、怨憎会苦や愛別離苦など、八つの苦しみを説かれていますが、慈悲喜捨の実践者にとって「生老病死」以外の苦は気にならない程度に減ってしまいます。
🔶「生老病死」は残りますが、これは、どうしようもありません。
しかし、慈悲喜捨を実践する人には、生老病死に悩むことはないのです。

🔷それは当たり前のことに過ぎないからです。「だから何?」という感じで、慈しみに満たされた心で生きていけます。
🔶慈悲喜捨によって逆境に打ち勝ち、同時にその人は素晴らしい人間へと心が成長して、進化するように導いていかれるのが、お釈迦様・ブッダです。

🔷慈悲喜捨の実践を俗っぽく言えば「生かして生きる」ということになります。
🔶「生かして生きる」アプローチこそが、私達に仏教が推奨する生き方なのです。

❇️安定した在家生活をするには
🟨この世で幸福に暮らせる項目
🟨財産を無駄にする項目
🟨死後も幸福になる項目
🟩それぞれ、お釈迦様は四つずつ教えられます。

🔷経典を通して学ぶ
🟪Anguttaranikāya (増支部)の
🟪Atthakādinipata (六集)・
🟪Gotamīvaggo の四番目に収録された
🟪Dighajāņusuttam【ディーガジャーヌ経】 です。

🌟増支(ぞうし)部とは?➡️ 仏教概念の数「法数(ほっすう)」に着目して、その数ごとにまとめた短編の経典集であり、その数である支(aṅga)が集(nipata)を重ねるごとに、1つ1つ増えていくので、パーリ語では、「aṅga(支)-uttara(増)」で「Aṅguttara」漢訳では「増支」と訳される。

🟩【原文】🟩
■今生の幸福の四因
🔶かって、ディーガジャーヌという男が、ブッダを訪れて尋ねた。
🟨「我々は在家です。だから金銀を持っていますし、贅沢(ぜいたく)もしています。
🟨家族もいますし、友達もいます。ゴージャスなパーティーもやります。
🟨そういう我々が、在家生活を捨てることなく、この世で幸福になり、死後も幸せになれる教えがありますか?」と質問しました。

🔷お釈迦様は、いつでも「解脱に達しなさい」と教えていますが、🟨この方は「そういう難しい道ではなく、在家の我々にも簡単にできる教えがありますか?」と尋ねたのです。

🔶お釈迦様は何のことなく、次のように教えました。
🌍️【この世で幸福に暮らせる項目四つ】🌍️
1️⃣Utthānasampadā【ウッターナ・サンパダー】
2️⃣Arakkhasampadā【アラッカ・サンパダー】
3️⃣Kalyānamittatā【カルヤーナ・ミッタター】
4️⃣Samajīvitā【サマジー・ヴィター】

🔷Utthānasampada というのは、仕事の世界と自分の世界をよく理解して、よく勉強して自分の能力を毎日上げることです。
🔶どうすれば、もっと上手くいきますか、と毎日、精進することです。

🔷我々は収入を得るために、何かしら仕事をしていますが、その仕事のプロになりなさい、ということです。
🔶Utthānasampada という項目は、修行する人々にとっては、覚りに達するための精進ですが、
お釈迦様は、あえて、それを俗世間的に解説をしてあげました。

🔷仕事で抜群に腕が上がってプロになれば、人生に負ける訳がなく、自分の右に出る人がいなければ、在家生活は、俗世間的には「安定している」とみなされます。
🔶しかし、その安定は毎日の努力の結果であり、努力をさぼった途端に、安定も壊れてしまうのです。

2️⃣Arakkhasampadā【アラッカサンパダー】

🔷これは財産を守ることです。
苦労して、汗を流して、正しく、知恵を絞って得た財産を国に没収される可能性もあります。
🔶時々、ちょっとしたデータのミスで「あなたの税務申告は間違っているから、追加で一億円払って下さい」と税務署が言ってくるのです。追徴課税で、それを払ったら、会社が倒産してしまう。

🔷だから、自分の財産を取られないように気を付けてください。
税金を払わないで誤魔化すことは盗みになりますが、税金でも節約することを考えなくてはいけない。
🔶ただ税金を払えばいいのではなく、払うべきものを正しく払う。
それから、財産を泥棒などに盗まれないように気を付けていく。
また水害や火災など財産を失わないように守ることです。

🔷そのように、財産を守れば生活が安定します。安定というのは現状のまま、ストップすることではなくて、ダイナミックな運動なのです。
🔶財産を守ることは毎日の仕事になりますから、それをやっていくのが、二番目です。

3️⃣Kalyānamittatā【カルヤーナミッタター】
🔶三番目は、善友を持つことです。お釈迦様は、友達の条件を教えて下さいます。

🔷Saddhā (信)・sila (戒)・cāga (施)·paññā (智慧) という、四つの条件を満たす人が、善友と呼べる人なのです。

🟨誠実で信頼できる人【信】
🟨道徳を守る人【戒】
🟨困った時にいつも助けてくれる人【施】
🟨智慧を具えた人【智】

❇️この四項目を満たした人と友達になれれば、生活は安定します。

4️⃣Samajīvitā【サマジーヴィター】

🔷Samajīvitā とは、収入と支出をしっかりバランスさせることです。
🔶収入のことを考えないで、支出だけで「あれを買おう、これを買おう、これを使おう」という人のことを、お釈迦様は強い言葉で注意されます。
🟨「それはとんでもなく恥ずかしいことだ!ブタみたいな生き方だ!借金だらけになって、人生が終わってしまうのだ!」と厳しく指摘されます。

🟨逆に「お金がなくなったら、困るから、一切使わない」というのも、とんでもなく汚い生き方だと言われます。

🔷「得た収入はしっかりと使いなさい、使って幸せに生活しなさい」と教えています。
🔶しかし、それにも条件があります。決して支出が収入を上回ってはならないのです。

🔷四番目の大事なポイントは、収入と支出のバランスです。
🟨お釈迦様は「支出額は収入額よりも、少し低めに設定して生活することです」と在家のディーガジャーヌさんに教えたのです。

❇️遠い昔、紀元前五世紀の人に向けて説かれた教えなのに、極めて現代的な内容になっています。

🌟🟩🟧次に、お釈迦様は「財産の無駄遣い」について教えます。

🔷たとえ収支のバランスシートをしっかりつくったとしても、このポイントには気を付けなさいと、四つの項目を教えられます。

✡️【財産を無駄にする項目四つ】

🔶我々がお金を使うのは何かを得るためで、使ったお金で何かを得なくてはいけないのです。
🔷それだったら、お金が無駄にならないよう、使う時には、次の四つのことをやめなさい!とおっしゃいました。

1️⃣女遊び

🔶一番目は itthidhutto【イッティドュットー】 で、女遊びです。
🔷ディーガジャーヌさんは男性ですからね。インドでは結構、一般常識としてあった習慣です。

🔶女性がそのような商売をすることは女性の職業のことなので、お釈迦様はあまり注意をしておられませんが、男たちには「行くなよ!」と戒められました。
🔷Dhutto【ドュットー】とは、やり過ぎ、という意味です。一回だけということではなく、もうやめられない状態に「dhutto」という言葉を使われます。病みつき状態のことです。

2️⃣飲酒

🔶二番目は surādhutto【スラードュットー】です。酒がやめられない状態です。
🔷この場合は、たまに祭りで飲んだということではなくて、酒がやめられない状態です。
🔶結果は自分の身体の健康も、能 力も壊れるだけで、酒を飲むことは脳を破壊しますから、金を払って、バカになるだけです。
🔷飲酒で得るものは何もないのです。

3️⃣賭け事

🔶三番目は akkhadhutto【アッカドュットー】で、賭け事です。
🔷賭けをすると、すぐに精神的な病気に陥ります。

🔶たまに一回だけやってみた、という位ならば問題はありませんが、どうしてもやりたくてたまらなくて、お金が入った途端に、パチンコ屋に走るという調子ならば、それは病気です。
🔷パチンコばかりをやった結果、破産したり、家を売るはめになってしまった、という人もいます。
🟨「賭け事をして得るものは何もないのですよ」と教えられます。

4️⃣悪友

🔶四番目は pāpamitto【パーパミットー】 pāpasahāyo【パーパサハーヨー】 pāpasampavanko【パーパサンパワンコー】 で、悪友です。

🔷悪友とは悪いことを勧める仲間です。
🔶だから悪友と一時間、いたら、相当、損をします。得るものは何もありません。
🔷Pāpasampavanko【パーパサンパワンコー】というのは「悪に赴く性格」のことです。
🔶自分にそういう性格があったら、気を付けて、善友と付き合って下さい。

🌟この四つの項目は、完全な財産の無駄遣いです。この四つに嵌(はま)って、人は全てを失います。
🔷仏典には、女遊びや飲酒、賭け事、悪友と付き合うことで、億万長者が乞食になったエピソードやストーリーが、色々あるのです。
     【終了】