地球(テラ)の旅立ち 22 ぬちぐすい | イッピーの独り言

イッピーの独り言

ボクの名前はイッピー。わんこのビション・フリーゼです。ボクが見たことや聞いたことを書きたいと思います。少し不思議なお話もたくさん出てくるかもしれないけど、みんなが気に入ってくれるといいな。

みんな元気ですかラブラブ

 

きのうの続きグッド!

 

沖縄の空港では石嶺教授が出迎えてくれた。

 

そこからすぐにホテルにチェックイン。

 

しばらくして石嶺教授が迎えに来てくれた。

 

今夜は石嶺教授の家でみんなで夕食を

 

することになっている。

 

太平洋を一望にながめることが出来る

 

高台の瀟洒な家にはもうすでにいくつもの

 

料理が並べられていた。

 

石嶺先生は独身なのに誰がこんな仕度を。

 

と二人は疑問に思ったがすぐに分かった。

 

そこにはキッチンにもうひと組カナダ人の

 

カップルがいて少し前に来てこの料理の

 

準備をしていたのだと言う。

 

男性はダン・レイトン、カナダの大学で

 

自然生態と生物学を教える教授仲間。

 

年齢は石嶺先生とほぼ同じくらい。

 

女性はジョアン、ダンより10才くらい

 

若く見える。

 

でも実際の年齢は分からない。

 

もしかするともっとずっと若い

 

のかもしれない。

 

とても物静かな話し方をする。

 

しとやかさがまるで日本人のよう。

 

もともとは文化人類学を学んでいたが

 

ある時から東洋思想に興味を持ちそれ以来

 

真言密教の研究をしている。

 

と言うより修行をしているらしい。

 

彼女は真言密教の教えを実践しているうちに

 

霊能力を身に付けたと言う。

 

やまとと栞は海の見えるバルコニーの

 

テーブルの上のたくさんの大皿に

 

目を見張った。

 

海の幸がふんだんに盛りつけられている。

 

イセエビ、アワビ、その他貝類、

 

ロブスター。等々。

 

オイスターソースや豆板醤で炒めた中華風の

 

炒め物や沖縄の郷土料理が中心。

 

もちろんワイン、そして泡盛も。

 

石嶺教授はみんなにすすめながら

 

沖縄ではおいしい料理の事を

 

「ぬちぐすい」と言う。

 

命のためのクスリと言う程の意味だと

 

説明してくれた。

 

栞は思った・・・

 

そうやって食事に感謝する事だけでも

 

違いはとても大きい。

 

だから沖縄は長寿の国なのかもしれない。

 

初めての者同士の自己紹介が終わりお酒も

 

入ると自然に動物の話しになった。

 

石嶺教授が話をする。

 

「今日本ではあちこちの動物園や水族館が

 

今までとは違った形を取り始めている。

 

これまでは檻の中で標本みたいに動物や

 

魚たちが入れられてただ展示されていた。

 

しかしある時ある水族館でイルカが

 

ガラスの向こうの子供を脅かした。

 

するとびっくりする子供を見て、実はイルカ

 

がそれを楽しんでいると言う事が分かった。

 

彼らにとってはそれは遊びだったんだ。

 

それが分かると動物達にとっても動物園や

 

水族館にとっても革命的な事が起きた。

 

遊びの要素を取り入れると動物たちが

 

生き生きすることが分かって、彼らの

 

生活環境がより自然に近いものになり、

 

普段の生活の中で遊びの要素を重視

 

するようになったんだ。

 

この考え方が瞬く間に日本中の動物園や

 

水族館に広がった」。

 

するとダンが話を引き継いだ、

 

「そうなると動物たちがどんどん健康に

 

なって行ったんです。

 

大自然と人工の環境の違いはあっても

 

ストレスはどこにでもある。

 

それをなくす方法は動物が生活をどれだけ

 

楽しめるかと言う事だと思います。」

 

やまとはそれを聞いてなんだか人間の事

 

みたいだと思った。

 

やまとがその感想を述べるとジョアンが

 

話を引き継いだ。

 

「動物も人間も心の働きは同じです。

 

生き生きと生きることが出来るかどうか

 

本当に大切な事です。

 

それに動物が生き生きとすれば人間も

 

もっと楽しく生きることが出来る。

 

動物やペット達の心がまだまだ人間に充分に

 

理解されていないのがとても残念です。

 

それに目を向ければ人間の健康のあり方も

 

もっとよく理解できると思います。」

 

と言った。

 

沖縄の空気だろうか、それとも

 

「ぬちぐすい」のおかげか、あるいは

 

ここにいる人間の心地よさなのか、

 

話はいつまでも尽きなかった。

 

石嶺教授が明日は黒島にダイビングに

 

行くから今日は早めに休もう、と

 

言ったのをきっかけにやまとたちは

 

ホテルに帰ることにした。

 

あすは朝が早い。

 

続きはまたねグッド!

 

 

(お詫びと訂正)

 

哲人クニちゃん氏のご指摘です。

最初この章のタイトルを

「ぬちすぐい」としておりましたが

イッピーはこの言葉を聞き間違えたまま

記憶しておりました。

さっそく「ぬちぐすい」と訂正し

再アップしております。

ご指摘感謝です!

 

 

イッピーの独り言

みんな素敵な仲間だなぁ~。

ウイ、泡盛飲み過ぎた・・・へべレ~