今日は春分の日ですが、私の誕生日でもあります。

 

70年生きました。以前は70歳なんて聞くととんでもない老人だと思ったものですが、高齢化が進む中では別に普通に若いかもしれない、などと思ってしまいます。

 

健康寿命は75歳が分かれ目のような話をよく聞きます。75を過ぎると問題が出てきて『おだやかに元気に80歳に向かう方法』などという本もあり、読んだこともありました。あまりにも多くの情報があって、もう見飽きた、聞き飽きたと思うことも多くなりました。

 

私が最も恐れていることは認知症です。体がいくら健康でも脳が機能不全になると、悲しい姿になってしまいます。日頃の介護の現実から、特にそのことを強く感じます。本人は酷い物忘れがあっても周りが助けてくれるから幸せに生きているのかもしれません。でも頼る人がいない場合には今から対応策を講じておかなくてはなりません。それに、今までできたことができなくなるなんて、いやです。

 

何歳になっても物を考え、芸術に触れて感動し、新しいことをやってやろうと思って実行できること。それが最高の幸せだと思います。

 

今日は、好きなことを思いっきりやろうと決めていました。天気が良いのでちょっと散歩したり、本や雑誌を読んだり、イタリア語を勉強したり。特にイタリア語は半年間のラジオ講座が一区切りするので4月からの計画を立てています。習得のためのギアをもう一段あげ、本気度をあげていく。ワクワクします。

 

今、夢に見ているのはFirenzeを訪れること。実現するかどうかは別として、毎日のようにFirenzeに関する情報を取り入れて、写真も集め、楽しんでいます。Firenzeのあるトスカーナ州全体が魅力的で、Instagramに溢れる名所の紹介を読みながらいろいろ調べたりして楽しい時間を過ごしています。

 

最近、Firenzeは洪水に見舞われていてずいぶん心配しました。アルノ川(Fiume Arno)の水位がだんだん上がってくるのを見ながらハラハラしていましたが、今は落ち着いたようです。また、政治面ではメローニ首相に対する批判が高まっているらしく、気になるところです。ヨーロッパが安定して繁栄すること。それがアメリカへの最大の対抗策なのですから。

 

こんなことを考えながら1日が終わろうとしています。

自由の女神はフランスがアメリカに贈ったものですが、今日、イタリア語の記事を見ていたら、「自由の女神を返せ、フランスにある方が良い」という趣旨のフランスのアメリカ批判が紹介されていました。

 

Ridateci la Statua della Liberta. Quindi stara meglio da noi. (Libertaとstaraのaには右下がりのアクセント記号がついています。)

 

朝から笑ってしまいました。そうだ、そうだ。

 

このような政治批評の精神は素晴らしいと思います。日本人には欠けているものの一つです。トランプに関税の対象から外してくれとか頼み込む国ですから。それでも、さすがに国防総省の次官補が日本は防衛費をGDPの3%にすべきだと発言した時は、あの石破総理大臣ですら「自国の防衛費は自分で決める」と言ったらしいです。

 

私はトランプ政権の4年間はアメリカ大嫌いになります。

 

でも、なんとかトランプの悪行を食い止めようとする人たちがいるわけで、彼らにはエールを送りたい。民主党議員がどのような行動をするか、それには注目していきたいです。

 

私の教養の源である雑誌New Yorkerの巻頭言に、トランプが大統領に就任して何が起こるのかを想像することと、毎日起こる異常なことを実際に経験することとは全く違うというような文言がありました。この6週間、まともなアメリカ人は日々とんでもないことを目の前にしてきたのです。どんな気持ちなんだろう。私は遠く離れたところから見ているだけですが、彼らは渦中にいるわけですから。

 

クリントン政権下で労働長官を勤めたRobert Reich(バークレーの経済学教授でした)は、ニューズレターの中で、トランプのようなbullyに対して効果があるのは、みんなが面と向かって反対表明をすること、多くの人、国から反対が沸き起こることだと言っています。日本は、日米同盟が重要だというなんとかの一つ覚えみたいなことを言っている場合ではありません。

今日は、3月15日。315(サイコー)の日なのだそうです。

 

介護で疲れ切った1週間ですが、楽しみにしていた推しのライブの日で、サイコーの日となりました。

 

私の推しの歌姫しおたん(鈴木詩織さん)が、藝大の先輩の河野陽介さんと一緒に、京都の唯一座というところでトークを交えたライブを行いました。東京西日暮里の疎開サロンでも同じようなライブを過去2回行い、それには私も参加しました。今回は京都ということで、憂うこともない日常があれば飛んでいきたいところですが、介護の忙しさがそれを許してくれません。

 

YouTubeで配信があったので、介護も早く切り上げて飛ぶように帰宅して14:00からの午後の部と、18:00からの夜の部の両方を視聴しました。歌の世界のこと、特にポップス、歌謡曲は無知な私ですが、この二人のコラボで全く知らない歌をいろいろ聴けて世界が広がります。

 

やはり藝大声楽科は侮れません。声楽の基礎があるから、オペラのアリアとかイタリア古典歌曲とかクラシックはもちろんなのですが、ディズニーやその他の流行りのポップスなどを歌っても他の人と全然違います。本当に楽しくて、疲れも癒されました。

 

ちなみにしおたんは昨年の歌唱王で優勝して、その時、予選で歌ったAretha FranklinのThinkと、Whitney HoustonのRun to Youも披露してくれました。超難しいこの二曲をいとも簡単に歌っているように見えるのですが、私はその影でどんなに苦労してどんな努力をしたかを知っているので、何回聴いても感動してしまいます。

 

多くの歌ってみた動画も出していますが、彼女の才能の素晴らしさがだんだんとわかってきてますます推し活に力が入ります。推し活と言っても、私の場合はほんの少しのスパチャをあげることや、YouTube動画に毎回コメントを書くくらいですが。

 

まあ、生きていると嫌なことがいろいろあるわけですが、それを乗り越えるパワーを与えてくれるものがあるのはいいことですね。

 

最近、Giorgio de Chiricoの回想録を読み始めて、彼の絵画の底を流れているものの見方や感じ方、生き方全てに触れることができて嬉しいです。こんなことも生きる喜びの一つかもしれません。