Nancy PelosiやChuck Schumerといった大物民主党政治家は、確かに優れた人たちなのですが、今の時代にはちょっと対応できないのではないか。そんな風に最近思っています。

 

古めかしい政治の捉え方のままでは、これからの大統領選挙には勝てないのではないか。

 

Bernie Sandersは確かに歳とっているけれど、これからの若いホープであるAlexandria Ocasio-Cortezと一緒に、トランプ政権と戦う姿は素晴らしい。

 

雑誌New Yorkerの3月24日号に、You Mad, Bro?という記事があって、これが抜群に面白かったです。トランプ政権を生み出した背後には、若い男性票があったことはすでに指摘されていますが、その人たちがどういう人たちで、どうやってトランプ陣営に引き寄せられたのかについてはあまりよく理解していなかったので、この記事は参考になりました。

 

ソーシャルメディアといえば、XとかInstagramとかThreadsとかBlueskyなどのようなものだと思っていましたが、podcastというのがかなり大きな政治的重要性を持つようなのです。トランプ支持者がpodcastを通じて男性有権者に語りかけ彼らの拠り所となっていくのです。

 

ここで取り上げられている白人の男性有権者とは、職を失ったり、思ったように就職できなかったり、対人関係もうまくいかず・・・・というような人たちです。不満を持つ彼らはなんらかの拠り所、すがれる人を求めており、トランプやトランプ支持者のpodcast運営者は彼らに心地よい場を提供しているというのです。

 

もともと共和党議員にはpodcastをやっている人が多いのに対して、民主党議員はpodcastにあまり関心を持ってこなかったそうで、そのために不満を持つ白人男性票を確保できずに2024年の大統領選敗北につながってしまったのでしょう。カマラ・ハリスもpodcast出演をオファーされたけれど、結局は出演に至らなかったと言われています。仮に、右派のpodcastであってもそこに出ていって有権者に訴えるようなことをしていたら・・・。ちょうどバイデン政権の運輸長官だったPete ButtigiegeがFox Newsに出演して、Foxの視聴者が普段接することのない意見を述べることにかなり精力的であったように、です。そういう試みをもっと民主党がやっていれば・・・。

 

podcastを何時間にわたって聴くような人は80%以上が何もすることがなくゲームをやっているような男性で、これに対して女性はいろいろと他にやることがあり、自分の仕事をもっと上手くやりたいとか、家事に忙しいとか、とにかく男性に比べてpodcastに時間を使う暇はないのです。

 

面白かったのは、かつてオバマ陣営にいてキャンペーンを支えてきた三人の人物が、Crooked Mediaという会社を立ち上げ、podcastを中心に様々な政治的な情報を発信しているということです。民主党陣営もやればできるのですよ。「なぜ敵対陣営の人を呼んで話をさせたりするのか」というような時代はもう終わったと言っています。失った有権者に手を差し伸べる必要性を強調しています。

 

不満を持つ白人男性たちは、誰かにすがりたい、誰かに寄り掛かりたいと思っているので、そういう人たちを馬鹿にしたり遠ざけたりする場合ではもはやないのです。民主党でいえば、Obamaはすがれる人物だ、Bill Clintonにもすがれる、でもHilary Clintonにはよりかかれない、Kamara Harrisは微妙なところで、先に書いた通りもっとpodcastに登場したりすれば違う結果になったかもしれません。これからの候補者でいえば、Alexandria Ocasio-Cortezが有望で、今、Bernie Sandersと一緒に反トランプの運動を率いています。でも、Ocasio-CortezがMSNBCに出演して、we have an orange rapist in the White Houseといった途端に、人は離れていくという分析もあります。

 

この記事は面白くて、内容も理解はできるのですが、では、こうした白人男性有権者に民主党は本当に歩み寄って彼らを取り戻せるのでしょうか?私だったら、嫌だし、話をするなんてゴメンだし、どこかで馬鹿にしてしまうと思います。トランプを支持するなんて、どんな愚か者なのかと思ってしまうでしょう。そういう有権者層がアメリカのこれからの大統領選を左右するのでしょうね。アメリカって、そういう国になってしまって、私たちの感覚で言うところの無党派層という有権者とはかなり違う人たちが選挙を左右するわけですね・・・・

 

民主党が旧態依然から脱して、新しい風を吹き込む人が出てきたとしても、こういう白人男性有権者を取り戻すことは、かなり難しいのだろうなと思いました。

 

 

Robert Reich氏のニューズレターを購読しているのですが、最近の記事でとても印象的だったことがあります。

 

それは、彼自身を含めて、日々トランプによって引き起こされるとんでもないことに直面しているアメリカ人はメンタルをやられる可能性が高いというのです。愚劣で危険なTrumpismとの戦いは困難で長期にわたるのは間違いないところなので、これを戦いぬくためにはメンタルを病んでいる場合ではない。

 

各地で行われた4月5日の反トランプデモには、かなりの数の人々が集まり、私はそれをみて圧倒されました。私は、太平洋を挟んでただ眺めているだけですが、まともなアメリカ人たちは戦わなくてはならないのです。日本のニュース、特にNHKなどは絶対にこれを報道しません。なぜトランプは愚かで危険だということを言わないのか。なぜそれに対抗する姿勢を打ち出さないのか。私には解せません。

 

前にも書きましたが、日米同盟を強化するなどと言っている場合ではないのです。アメリカが当てにならない国だということが、こんなに明確になったのに、まだ日米関係が大事なんて思っているその愚かさに私は我慢がなりません。

 

Robert Reich氏は、Trumpismとの戦いに勝つためには、長期にわたる反対活動が必要だが、時には少し息を抜くことも大事であると言っています。家族や愛する人との時間を大切にすること、それによってメンタルを安定させること、それが極めて重要になってくるというのです。

 

私生活での安心、安定が政治社会活動での戦いを支える。その通りだなあと思いました。

おい、トランプ!市場は大混乱だぞ!!!

 

トランプ政権がグローバルに一斉にかけた関税。日本は25%だそうです。なんでも米軍基地しかない島にも関税をかけたそうで、もの笑のタネになっているようです。

 

日本でも相互関税reciprocal tariffという名前で報道されていますが、これは酷い。相互関税というのはトランプのホワイトハウスが言っているだけであって、相互でもなんでもありません。勝手に一方的に関税をかけまくっているという現実をきちんと捉えないといけないと思います。

 

そもそも通商は互恵の世界であって、相互関税なんて意味をなさないのではないですか?あるとすれば報復関税じゃないのかな?こんな愚かな関税政策をとったらアメリカが一番不利益を被るはずだから、どうなるか見ものです。

 

4月5日にはアメリカで大々的な反トランプデモが予定されているようです。ヨーロッパでも反トランプは明確になっています。

 

それなのに日本では何も起こらないのがとても不思議。アメリカ大使館前でデモとかやらないのでしょうか?アメリカ大使館前に屋台を出して、アメリカ産のものを一切使わない食べ物を売って、みんなでアメリカ産品不買運動をやったらどうかな?

 

アメリカの同盟国をはじめ各国がとるべき対策として、アメリカの銀行が自国の株式市場にアクセスするのを制限するとか、自国民がアメリカの株式や債券に投資するのを制限するとか、XとかInstagramとかアメリカのデジタルプラットフォームに課税や規制をかけるなど、色々あるだろうという見解もあります。(クリントン政権の労働長官、バークレーの経済学教授だったRobert Reichによる)

 

アメリカがこんな風に相当おかしくなってくると、中国がまともに見えてきて、それも怖い。台湾を呑み込もうとする動きも顕著になってきているので、油断はできないからです。でも米中でどんな対立・衝突が起こるか、興味深いものがあります。

 

こんな風に考えてくると気が滅入るので、大谷さんのさよならホームランで明るい気持ちになろうと思います。野球、全然わかりませんけど。